[ワシントン 6日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は6日、半期に一度公表する「財政モニター」で、各国は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を機に低金利を活用して公共インフラやその他のプロジェクトに投資するべきだと述べた。

また、新型ウイルスの危機が収まった際に景気を活性化するため、失業保険手当てや社会保障を強化するべきだと訴えた。

IMFは「COVID─19(新型コロナウイルス感染症)のパンデミックにより財政政策の必要性が増したほか、緊急性も高い」と述べた。「長期にわたる低金利の環境は、成長押し上げに向けた良質な公共インフラ整備を促す機会だ」とした。

IMFは4月、パンデミックの影響で2020年の世界成長率が3.0%落ち込むとの見通しを示した。「不確実性が非常に高い」とし、展開次第では予測より大幅に悪い結果になる恐れがあると警告した。

パンデミックに限らず、景気低迷期や低成長期における対応として医療システムやインフラ、低炭素技術、教育、低迷している生産性の向上に向けた研究に投資することが必須だとした。

IMFのエコノミストは、資本蓄積のペースがここ10年ほど緩慢だったことで経済成長率が鈍化したと指摘。先進国で古くなったインフラを近代化し、発展途上国でインフラニーズやその他の持続可能な開発目標に取り組むことも必須であり、今優先するべき課題だと述べた。

各国の政府や中央銀行は、新型ウイルス拡大抑制に向けた封鎖措置による景気への打撃を和らげるために前例のない規模で支援策を導入してきた。多くの国で失業率が急上昇している。

米議会はすでに、企業や個人向けに約3兆ドルの支援策を導入。他の国でも支援策が導入されてきたが、総じて大規模な公共投資ではなく、直近で資金を提供する対策に集中している。

IMFのエコノミストはこれまでの景気低迷期に投資は導入されるのが遅すぎた上、対象がうまく絞られていなかったと指摘。投資を進めることで、実質金利が低い中でインフレ見通しが上昇し、個人消費や投資を促す効果があるかもしれない」と述べた。さらに、「導入の遅れを減らし、見通しを示せるようにするため、政策当局は素早く行動し、新型ウイルスの危機が収まった際に導入できる投資計画を今確立すべき。すぐに導入できる裁量的な政策も計画すべきだ」と指摘した。