[ロンドン 8日 ロイター] - 会計事務所のKPMGがまとめた調査によると、4月に破産申請を行った英企業は61社で、前年同月の91社から約30%減少した。政府による新型コロナウイルス対策が事業存続を可能にしたという。

新型ウイルス感染拡大で英国はロックダウン(都市封鎖)を余儀なくされ、経済は「300年に1度」(イングランド銀行)の深刻な打撃を受けた。企業活動を支援するため、英政府は雇用維持に向けた助成金支払いを含む対策を発表した。

KPMGの幹部ブレア・ニモ氏は、こうした政策支援が大量の企業倒産発生を防いだとしたものの、危機を脱却する道筋は不確かで、一部の破綻が先送りされただけにすぎない可能性もあると警鐘を鳴らす。

政府の対策により、操業を停止した状態でも企業は存続可能になったものの、事業再開にあたって問題がないとは言えない、と指摘した。また裁判所も、破産申請の処理を平常通り行っているわけではないという。

新型ウイルスの影響を受けた3─4月には、大手の外食や小売企業も破綻した。ニモ氏によると、新型ウイルスの感染拡大以前から外食・小売りの経営環境は極めて厳しく、一時的な対策では救済できなかった。

同氏は感染拡大がなくても4月中に倒産していた企業が破綻を免れたケースもあるが、政府の対策は、実際に新型コロナの影響がなければ事業存続が可能な企業も救済したと指摘。

「政府の支援策が一時的な延命措置となるにすぎない事例もある。ただ多くの場合には、実際に破綻を回避させることができる」と述べた。