[ワシントン 28日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が6月中旬までに4億2800万ドル相当の個別企業の社債を購入したことが、28日公表のデータで明らかになった。対象企業には小売大手・ウォルマートやたばこ大手のフィリップ・モリス・インターナショナル、著名投資家ウォーレン・バフェット氏の投資会社、バークシャー・ハザウェイの公益事業子会社が含まれた。

FRBは新型コロナウイルス対策の緊急措置として打ち出した社債買い入れプログラム「セカンダリーマーケット・コーポレート・クレジット・ファシリティー(SMCCF)」を通じて、個別企業の社債と社債の上場投資信託(ETF)の両方を買い入れている。今回、個別企業の社債購入の初回分が公表された。

FRBはまた、16本のETFを計53億ドル新たに買い入れた。

社債購入の対象となった発行体は約86社に上り、その半分は6月18日時点で決済を終了し、一部は決済の途中だった。全て、流通市場で購入された。FRBはこれとは別の発表文で、790社以上の発行体が購入対象になる要件を満たしているとしている。

購入対象に含まれた発行体には、新型コロナ感染症治療薬を開発する製薬会社のギリアド・サイエンシズやフォード・モーターを含む自動車大手が含まれた。フォードはFRBが社債買い入れプログラムを打ち出した直後に、信用格付けが「ジャンク級」(投機的水準)に引き下げられた。

最も購入額が大きかったのは、通信大手・AT&Tと医療保険最大手、ユナイテッドヘルス・グループの社債で、ともに約1640万ドル相当を買い入れた。

業界別では、エネルギー業界が全体の約8.45%を占めた。FRBが基準とする株価指数に占める割合を1%ポイント下回った。

FRBの社債買い入れプログラムやその他の緊急措置を巡っては、議会の下院金融サービス委員会が30日開く聴聞会で議員から質問が出るとみられる。パウエルFRB議長も証言する。

聴聞会では、購入対象となった個別社債だけでなく、中小企業の資金繰りを助けるための「メインストリート融資制度(MSLP)」がまだ融資を行っていないのに対し、大手企業が対象の社債買い入れ制度の運用が既に開始しているという点がやり玉に挙がる可能性がある。