[16日 ロイター] - 米金融大手モルガン・スタンレー<MS.N>が16日発表した第2・四半期決算は、新型コロナウイルス危機を受けた金融市場の変動でトレーディング収入などが伸び、利益が過去最大になった。

全部門で増収を確保し、総収入は31%の134億1000万ドルとなった。

トレーディング部門の収入は68%の大幅増。債券トレーディング収入が約168%増加した。株式トレーディング収入は23%増加した。新型コロナ危機の影響を乗り切るため財政基盤の強化を目指す中で、投資銀行部門も39%の増収だった。

ウェルスマネジメント部門の収入は6%増加し、全収入の約3分の1に上った。

証券ベースの融資は前年同期比17%増。住宅ローンは12%増えた。

普通株主帰属の利益は45%増の32億ドル(1株当たり1.96ドル)。リフィニティブのアナリスト予想平均は1.12ドルだった。

米金融大手の決算はこれで出そろったが、モルガンのほかゴールドマン・サックス<GS.N>の業績がトレーディングの強みを背景に好調だった。一方、JPモルガン・チェース<JPM.N>やバンク・オブ・アメリカ<BAC.N>、シティグループ<C.N>は不良債権に備え巨額の貸倒引当金を積み増しを迫られた。

ただ、大半の米金融会社幹部は、トレーディング部門の好調さは長く続かないと指摘。

モルガンのゴーマン最高経営責任者(CEO)は、「今年下半期も記録的な上半期の業績を達成するのは難しいだろう。とはいえ、わが社の大部分は好調に推移するはずだ」と述べた。

第2・四半期の好業績の要因としては、ウェルスマネジメント事業の安定などを挙げた。

一方、信用損失の可能性に備え2億3900万ドルの引当金を計上したが、第1・四半期からは減少した。これは同社の与信ポートフォリオに新型コロナ危機で打撃が大きかったクレジッドカード事業や中小企業向け融資が含まれていないことが理由。

ムーディーズのフィナンシャル・インスティチューションズ・グループのシニアバイスプレジデント、ドナルド・ロバートソン氏は「モルガン・スタンレーの素晴らしい第2・四半期業績は、純収入と純利益の増加とともに、良好な事業構成を強く反映したものだ」と述べた。