[フランクフルト 25日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のパネッタ専務理事は25日、環境やECBの財政を守るために気候変動のリスクをより正確に織り込む方法を検討することを明らかにした。

ECBのラガルド総裁は1年余り前に就任して以降、債券購入などの方法で気候変動対策に取り組むことを主要な目的としてきた。パネッタ氏は、ECBの金融政策で気候変動リスクを考慮する道を開こうとしているが、数兆ユーロ規模の債券買い入れ計画ではなく、銀行への貸し出しを通じた実現を目指している。

「市場は気候変動を正しく織り込んでおらず、ECBは気候変動による金融リスクからバランスシートを守らなければならない」と指摘。「正確な手法に基づいたリスクを分析することで、ECBは気候関連リスクの正確な評価に貢献できる」と表明した。

ECBの政策当局者は、社債買い入れに気候への配慮をどのように組み込むかについて議論している。

ECBはこれまで、債券残高に基づき買い入れを行ってきた。ラガルド氏は、市場の歪みを是正するために一段と積極的な取り組みを迫られる可能性があるとみている。

ラガルド氏は25日の講演で「気候変動リスクに直面している中で、戦略を再検証することでECBの使命を守り続けつつ、金融政策とECBのバランスシートを強化する方法を深く考えることができる」とした上で、気候変動の課題を設定するため、ラガルド氏に直接報告する約10人のECBスタッフでつくるチームを立ち上げると表明した。

さらに「気候変動により、生産と物価上昇率が短期的に乱高下する可能性がある。対策に取り組まなければ、成長と物価に長期的な打撃を与える恐れがある」と指摘した。

ECBはまた、国際決済銀行(BIS)のグリーンボンド(環境債)ファンドにECBの資金の一部を投資するとした。ECBの資金はユーロ圏各国の資金や準備金、引当金を含み208億ユーロ(約253億ドル)に上る。