[ニューヨーク 26日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、日本円とスイスフランが上昇した。現在の新型コロナウイルスワクチンに耐性を持つ可能性のある新たな変異株が検出されたことを受け、安全通貨に資金が流入した。一方、ドルは利益確定売りに押された。

26日のニューヨーク外為市場は感謝祭の祝日明けで商いが乏しく、不安定な値動きだった。

米・カナダ政府は26日、南アフリカで新型コロナウイルスの新変異株が検出されたことを受け、アフリカ南部からの渡航者の入国を制限する方針を発表した。米国の入国制限は米東部時間29日午前0時01分から発効となる。

また、世界保健機関(WHO)は26日、南アフリカで検出された新型コロナウイルスの新たな変異株「B.1.1.529」を「懸念される変異ウイルス(VOC)」に指定したと発表した。

CIBCキャピタル・マーケッツの北米外為戦略部門責任者、ビパン・ライ氏は、新たな変異株は従来のウイルスとは異なるスパイクタンパク質を持つため、大半の市場関係者はパンデミック(世界的大流行)の新局面が到来するとの懸念を強めたと指摘。「新たなロックダウン(都市封鎖)や制限措置が導入されるかもしれないし、新たなワクチンも必要になるだろう」と述べた。

円は対ドルで約2%上昇し113.09円と2020年3月以来の高値。

ユーロは対ドルで0.97%高の1.1312ドル。ただ、対スイスフランでは1.0428フランと6年超ぶりの安値を付けた。

ソシエテ・ジェネラルのストラテジスト、ケネス・ブロー氏は「新たな変異株を受けて円やスイスフランに資金が流入する教科書通りの質への逃避となった。流動性の低さも要因となった」と述べた。

ドル指数は0.75%安の96.030。CIBCのライ氏は26日のドル安について、直近の上昇を受けて利益確定売りが出たことが背景で、ドルの安全通貨としての位置づけに変化があったわけではないと言及。「長期的なポジションの解消に伴う短期的な動きだが、(ポジションの)バランスがもう少し改善すればリスクオフ下でドルは引き続きアウトパフォームするだろう」と述べた。

ポンドは一時1.3278ドルを下回り年初来安値を更新した。12月の英利上げの可能性が後退した。

暗号資産(仮想通貨)では、ビットコインが一時5万3524ドルと10月10日以来の安値。イーサは3917ドルと10月28日以来の安値を付けた。

ドル/円 NY終値 113.31/113.34

始値 113.89

高値 114.20

安値 113.06

ユーロ/ドル NY終値 1.1317/1.1321

始値 1.1276

高値 1.1330

安値 1.1275