[ワシントン 10日 ロイター] - 米テキサス州エルパソの連邦地裁判事は10日、メキシコ国境沿いの壁建設に軍事建設費から36億ドルを振り向ける米政府の計画の恒久的差し止めを命じた。

トランプ政権は大統領選が行われる来年11月までに少なくとも450マイルの壁を建設すると表明しており、差し止め命令は大統領にとって痛手となる。

司法省報道官は控訴する方針を示した。

トランプ大統領は壁建設費を巡り議会の承認が得られないことから、2月に国家非常事態を宣言し、国防費を壁建設に回せるようにした。

トランプ大統領は昨年12月、57億ドルの壁建設費を議会に要求したが、議会が承認したのは要求の4分の1にとどまった。このためトランプ氏は、国防総省や財務省の予算から壁建設費を確保するため、国家非常事態を宣言した。

エルパソ郡と、エルパソを拠点に活動する移民制度改革推進団体は、非常事態を宣言して予算を転用しようとするトランプ氏の試みは大統領の権限を超えているとして提訴。

連邦地裁のデビッド・ブリオネス判事は10月、非常事態宣言は違法だとする判決を下し、軍事資金の転用は議会が歳出法案で示した使途に反するため違法だと指摘。仮差し止めを申し立てるよう原告側に要請していた。

米最高裁は今年7月、国防総省の麻薬対策資金から25億ドルを壁建設に回すことを認める判断を示し、トランプ政権にとって大きな勝利となった。[nL4N24T1ED]