[メキシコ市  30日 ロイター] - メキシコの国家統計局が30日に発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)速報値(季節調整済み)は前期比1.6%減となり、市場予想の1.7%減をやや上回ったが、2009年第1・四半期(5.1%減)以来の大幅な落ち込みとなった。

内訳は、農業、水産業、鉱業を含む第1次産業が0.5%増だった。製造業などの第2次産業は1.4%減。サービス部門を含む第3次産業も1.4%減だった。

メキシコは、新型コロナウイルスの感染拡大防止のための目立った封鎖措置を3月後半まで導入しなかった。パンデミック(世界的大流行)の影響が完全に反映されるのは第2・四半期とみられる。それでも、自動車の売り上げは3月に約25%減った。

キャピタル・エコノミクスのアナリスト、ニクヒル・センガニ氏は、統計が3月の経済鈍化を反映しきれていない場合、第1・四半期の数字が下方改定される可能性があると指摘した。「政府の弱い対応を踏まえると、仮に当局者がこの四半期に新型ウイルスの危機を鎮めたとしても国内経済は低迷し続けるだろう」と話した。

キャピタル・エコノミクスは第2・四半期GDPが前期から約12%縮小するとみている。

ロペスオブラドール大統領に対しては、感染拡大への対応の遅さに加え、打撃を受けた企業への経済支援に消極的などと批判の声が上がっている。

財界の幹部との関係が良好ではない左派のロペスオブラドール氏は、「一時的な」危機に対応するために負債を負わないと述べている。大手企業の救済もしないと強調している。

メキシコ経済は19年に既に緩やかな景気後退に陥っている。アナリストは20年は最大約10%縮小するとみている。

第1・四半期GDPの確報値は5月26日に発表される。

第1・四半期GDPの前年同期比(季節調整前)も1.6%減だった。