[ロンドン 30日 ロイター] - 欧州連合(EU)の対英交渉を率いるバルニエ首席交渉官は30日、金融街シティー・オブ・ロンドンにEU単一市場への完全なアクセスを認めるという英側の提案は、義務を負わずに恩恵だけを維持するもので「受け入れられない」と一蹴した。

バルニエ氏は、英側の提案は、金融機関のEU向けサービスに関し、欧州大陸には最低限の経営資源と人員だけを配置し、主にロンドンで業務を継続するのを容易にしたい考えだと指摘。

実際には、英国に本拠地を置く銀行や保険会社の多くは、EUとEUを1月に離脱した英国の将来関係を巡る交渉結果にかかわらずEU向けサービスが継続できるよう、欧州大陸に新たな拠点を開設している。

バルニエ氏はシンクタンク、ユーロフィの会議で「単刀直入に言うと、英国の提案は受け入れられない。加盟国や欧州議会が受け入れることは決してない」と述べた。

EUと英国は、金融サービスの相互アクセスに関する同等性評価の期限を6月末に設定している。

バルニエ氏は、英国の金融規制がEUと同様のレベルにあり、市場アクセスを認める条件を満たしているかどうかを判断するために英国に提示した28項目の質問のうち、4項目しか回答を得ていないため、まだ判定はできないと説明。

英財務省は、英国とEUの双方が夏前に同等性評価を終わらせる意向だとし、規制は互いに類似しているため、シンプルな手続きになるはずだとした。

「英国は予定通り評価を終えており、EU側の見解について説明を受け次第、同等性について総合的に判断する用意がある」とした。

バルニエ氏は、英国が12月の移行期間終了後にEUとは異なる規制を導入する考えを示しているため、同等性評価が困難になっていると指摘。

また、同等性評価に基づく市場アクセスは保険や一般的な銀行融資、預金などの分野が対象外となっていることについて、今後の交渉で変わることはないと強調した。