[シドニー 5日 ロイター] - オーストラリアのモリソン首相は5日、インド太平洋地域での志を同じくする国々との連携構築が豪政府の「主要優先事項」になるとの見方を示し、同地域の軍事化は前例のないペースで進んでいると警告した。

首相はバーチャルで開催されたアスペン・セキュリティ・フォーラムで「インド太平洋は現在、戦略的競争の中心地になっている」と指摘。「領有権主張を巡る緊張感は高まっている」とした。

豪政府は先月、今後10年間で国防費を40%増やす方針を示した。中国と影響力拡大で競うインド太平洋地域を重視し、陸海空で長距離攻撃能力を高める。

豪中関係は、豪政府が新型コロナウイルスの発生源について国際的な調査を求めたことや、中国による香港国家安全維持法の施行などの問題で悪化している。

モリソン氏は、中国が主要な経済パートナーとして台頭したのは世界経済やインド太平洋地域、オーストラリアにとって良いことだとした上で、「経済的な台頭には責任が伴う」と強調した。

中国と米国はともに、国際法を尊重する「特別な責任」があり、両国間の対立を平和的に解消すべきだと訴えた。「ルールに基づく経済的交流にコミットするという意味で、強要したり国際システムを放棄するのは進むべき道筋ではない」とした。