「この人誰だっけ?」という時に、デキる人は“田中角栄式”を使っていた!

「お久しぶり」とか「この間はどうも」と言われて、心の中で「この人、誰だっけ?」と思いながら、必死に名前を思い出そうともがき苦しむ。でもなかなか出てこない。そんな心の内を相手に悟らせないように、「ぜんぜん変わってないですね」なんてあいまいな会話をして何とか場をつなぎ、その場を無難にやり過ごす。こんな苦い経験をしている人は意外に多いようです。

そこで今回は、広告代理店勤務時代に3,000人以上のVIPと交流し、一流の対応を間近で見てきた「気配り」のプロフェッショナル・後田良輔さんに「相手の名前を思い出せないときの対応」について話を伺いました。

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「名前忘れ」は特別なことではない

ちょっとだけ会ったことがある人、10年ぶりに再会した人など、人の名前を瞬時に思い出せたら、こんなに素敵なことはありません。でも実際は、よほど人間関係ができている「仲間」でない限り、ほとんど覚えてないのではないでしょうか。名前を覚えるのが得意な人でない限り、全員の名前を覚えることは不可能といえるでしょう。つまり「名前忘れ」はある程度仕方のないことなのです。

でも大丈夫。3000人のVIPが実際に使っていたテクニックを使えば、記憶力が悪い人でも自由自在に名前を思い出したり、あるいは自分の名前を印象強く伝えることができます。話している相手の名前がうろ覚えの状態では、いくら真剣に話をしても、濃密な会話をすることはできません。ぜひ会話を始める前に名前を思い出す、あるいは思い出させることから始めてください。名前はあなたと相手を結びつける最強の日本語です。では名前を自由自在に操っている人の工夫を順番に見ていきましょう。

名前を自由自在に操る人の工夫(1) 名刺をもう一度渡す

名前を思い出すには、名刺をもう一度交換する(もらう)のが一番です。でも「名刺を何度も渡すなんて失礼じゃないか」と思いますよね。でも大丈夫です。それはやり方次第でクリアできます。「新しい名刺をお渡ししていなかったかもしれないので…」などと言われながら同じ人の名刺を複数もらったことがある人もいると思います。このように同じあなたの名刺でも、もう一度渡すチャンスをつくればいいのです。

万が一、「変わってなかったですよ」と言われても、「失礼しました。○○さんに渡した名刺はすでに新しいものだったんですね」と言えば、角も立ちません。名前をうろ覚えのまま会話をする失礼は、名刺交換を再度する失礼よりも圧倒的に勝ります。言い方ひとつで名刺交換の失礼は回避できますので、ぜひ使ってみてください。

名前を自由自在に操る人の工夫(2) 「田中角栄式名前の確認方法」を使う

挨拶済みの人にもう一度名前を言わせる方法もあります。顔はわかるけど名前が思い出せない場合には、人たらしの天才と言われた元首相の田中角栄氏のテクニックを使いましょう。角栄氏は「名前を覚えることが人の心を掴む道」と信じており、毎晩、枕元に「政官要覧」と各省庁の幹部名簿を置き、名前はもちろん、出身地や出身校、同期のつながりの暗記に力を注いだそうです。

そんな角栄氏でも名前を忘れることがありました。その場合は「君、名前は?」と率直に聞いたそうです。で、相手が「鈴木です」というように答えたら、「バカモン!それは知っとる。下の方の名前だ」と言って、まんまと相手の名前を聞き出したそうです。これは私たちの日常でも使えるテクニックです。素直に「お名前を教えてください」と言い、「忘れたの?渡辺だよ」と言われたら、「いやいや下の名前ですよ」と言えば、あっさりもう一度名前を引き出すことができます。

名前を自由自在に操る人の工夫(3) 3回の魔法を2つ使う

そもそも相手の名前を忘れないのが一番良いですよね。名前をよく覚えている人は、名前を忘れないために「3回の魔法」を2つ使っています。1つ目の「3回の魔法」は、会話中に3回、相手の名前を言うことです。初対面で名刺をもらったら、必ずいただいた名刺を自分の名刺入れの上に乗せ、その名刺を見ながら質問しています。「○○さんは、前の部署では何をされていたのですか」「珍しいお名前ですが、○○さんはどちらのご出身ですか」などと名前を言いながら質問し、自分の脳が思い出しやすいように相手の情報を増やしています。あるいは「○○さんが言われたように」という感じで、相手の名前を意識的に発言するのも有効です。このような方法を組み合わせれば、会話の中で3回くらいは自然に相手の名前を発言できるはずです。

もう1つの「3回の魔法」は、書くことです。相手と別れたあとに、名刺を隅々まで読み、その上で紙に相手の名前を3回書いてください。音読しながらゆっくりと丁寧に書くのがポイントです。英語の単語を覚えるように「何度も発音して書く」というのが、一度で名前を覚える近道です。

相手に自分の名前を覚えてもらう工夫「キャッチフレーズを使う」

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相手があなたの名前を忘れてしまう場合もありえます。そこで相手の脳のしわにあなたの名前を刻み、忘れにくくする方法も使いましょう。これからは自分が名乗る際に、キャッチフレーズを付けて名前を言ってください。私の名前の場合であれば「後田(うしろだ)と申します。名前は日本一ネガティブですが、やる気は世界一前向きです」という感じです。他にも渡辺さんの場合であれば、「いろんな渡辺がいますが、私は書きやすい漢字の方の渡辺です」。鈴木さんの場合であれば「よくある名前なんですが、会社で唯一の鈴木です」などと話すのです。

つまり普通に名乗るのではなく、相手が少しでも思い出しやすいように、プラスの情報をプレゼントするイメージとなります。本の栞と同じように、相手の記憶の中にキャッチフレーズという目印をつけて、名前を思い出しやすくしてあげましょう。

まとめ

たかが名前。されど名前。話している相手の名前がうろ覚えの状態では、いくら真剣に話しても、濃密な会話をすることはできません。ぜひ相手の名前を思い出す工夫を心がけてください。名前を思い出すあるいは思い出させるということは、人間関係のおもてなしといえます。名前はあなたと相手を結びつける最強の日本語です。一瞬の出会いを逃さないためにも、ぜひ名前の工夫を仕掛け、グッと親密になってください。

後田良輔氏/ビジネス書作家・コラムニスト

後田良輔氏/ビジネス書作家・コラムニスト

1972年生まれ。大手3大広告代理店に勤務し、「誰でも使える気配り術」を駆使する気配りのプロフェッショナル。これまで応対したVIPは、東証一部上場社長、世界企業のCEO、政治家、医者、弁護士、大学教授、大物俳優・女優、ミリオンセラー作家、世界No.1クリエイターなど総勢3000名を超える。この特別丁寧に接しなければならない顧客との交流で磨かれたスキルと「東京・名古屋・大阪」の現場勤務で身につけたリアルな経験を組み合わせた、独自の「誰でも使える気配り術」に定評がある。
著書に、『気配りの正解』(ダイヤモンド社)『<落ちこぼれでも3秒で社内エースに変わる!>ぶっちぎり理論38』(ダイヤモンド社)、『逆境を活かす! 就活面接「エモロジカル理論」2015年度版』(実務教育出版)『1秒内定面接術」』(インプレス)など。これらの実績を買われ全国の大学や企業から講演・研修依頼が殺到。新聞・雑誌などメディア露出は50回以上。「世界からキャリアの悩みをなくすこと」をミッションとする。


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