1970〜80年代に米カリフォルニア州の6つの郡で起きた13件の殺人と13件の誘拐関連容疑を認めたジョセフ・ディアンジェロ被告(74歳)。現地時間29日に陪審裁判の権利を放棄し、13件の第1級殺人罪と13件の誘拐関連容疑で有罪を認めた。

2018年4月、ゴールデン・ステート・キラーと呼ばれる連続殺人鬼による殺人誘拐事件の容疑者として逮捕された彼は他にも十数件の強姦を認めているが、これらは時効が切れているため、起訴されることはない。

【動画】判決の様子、フェイスガードをつけた被告が有罪答弁

今回の司法取引により、元警官のディアンジェロ被告は事実上死刑を免れることになるが、代わりに複数の仮釈放なし終身刑が言い渡されるのは間違いない。被告は2018年4月、DNAの証拠の再鑑定の結果逮捕された。系図調査用に開発されたデータベースにより、被告の居場所が判明した。

【画像】逮捕のきっかけとなった家系図作成サイト「GEDmatch」

COVID-19の感染拡大に伴い、ソーシャルディスタンスの徹底が叫ばれる中、月曜日の審問では報道陣、弁護団、司法当局、遺族らの便宜を図り、サクラメント州立大学のユニオン・ボールルームで行われた。ディアンジェロ被告と弁護団はフェイスシールドを着用し、会場では検温が実施された。

28日には、ディアンジェロ被告と被害者たちを題材にしたドキュメンタリー『Ill Be Gone in the Dark』がHBOで放映された。全6話から成るシリーズは、今は亡き犯罪作家ミシェル・マクナマラさんの2018年の同名著書が元になっている。「ゴールデン・ステート・キラー」という名称の生みの親でもある彼女は、1974年から1986年にカリフォルニア州で少なくとも12件の殺人と50件の強姦、100件の強盗を働いたとみられる悪名高きシリアルキラーを何年もわたって追い続けていた。

ゴールデン・ステート・キラーは「東アジアの強姦魔」「元祖深夜のストーカー」「バイセリアの押し入り強盗」と同一人物ではないかとも見られていた。マクナマラさんは2016年、著書の完成を見る前に他界――その後、友人と捜査仲間によって完成した著書は、2018年に出版された。ディアンジェロ被告が逮捕されるわずか数カ月前のことだった。

「この犯人が人間離れとも言えるほどに人目につかずにいたこと、ディアンジェロ被告が有罪を認めることは病理学的に不可能だと思われていたことを踏まえれば、ある意味今日の結果は意外です」と、マクナマラさんの共同著者、ポール・ヘインズ氏はローリングストーン誌に語った。「ですが、今回の司法取引が他の連続殺人犯――ゲイリー・リッジウェイ、デニス・レイダー、ロジャー・キブなど――の時と同じように、ディアンジェロ被告に完全自白を義務付けるものなのか、いまだ不明です。ディアンジェロ被告が罪を自供して詳細を明らかにし、いまだ残る何十もの謎の解明に協力しないなら、今回の司法取引は無駄骨です」

3月にディアンジェロ被告の弁護団は、被告が終身刑と引き換えに有罪答弁を提案したことを明らかにした。「ディアンジェロ氏は現在74歳です。彼は終身刑と引き換えに司法取引を提案いたしました」。当時被告の弁護団が裁判所に提出した提案書にはこのように書かれていた。弁護団は被害者と遺族にも書簡を送った。「今回の裁判は、起訴内容が複数におよび、事件発生の場所も多岐にわたることから、極めて複雑です。我々としては、法廷で争うことは避け、関係者全員が納得し、この事件を早急に終わらせられるような解決策を見つけたいと考えております」


GOLDEN STATE KILLER CASE | Joseph DeAngelo expected to plead guilty at hearing. LATEST: https://t.co/kLL2RYJUeX https://t.co/kkrVofMP8p — kcranews (@kcranews) June 29, 2020