うるま市の養豚場で新たに豚コレラ(CSF)の感染が確認された15日、養豚関係者は県内全域へと感染が拡大することに不安を募らせた。特に養豚農家が多く、飼育頭数も本島中部を上回る北部をはじめ、各地の養豚農家や関係者からは「感染しないように願うばかりだ」「早く感染源を特定してほしい」などの声が上がり、危機感をにじませた。

 沖縄市で感染が確認された養豚場から3キロ圏内にある養豚場で働く女性は「豚の餌やりや掃除は続けなければならない。事態が収まるのをただ見守るだけだ」と力なく答えた。「出荷ができずに収入はないが、国の補償はどうなるのかも分からない」と話し、今後の見通しが立たない現状に不満を漏らした。

 西原町で約40頭の豚を飼育する80代男性は、県内で豚コレラ発生が判明して以降、餌を残さからおからに変更した。「餌代は高くなるが、しばらくは仕方がない。自分の所で感染しないように願うばかりだ」と不安げに話した。

 本島北部で養豚業を営む農家の男性は、消石灰を施設内でまいたり、施設の出入りの際に長靴を消毒したりするなどして、防疫に神経をとがらせている。男性は「不安はあるが、消毒や管理を徹底してやるしかない」と張り詰めた様子で語った。

 両親の代から30〜40年、久米島町で、豚を育てている男性(56)は「ここまで感染が広がったらどうしよう。考えたくもないが」と嘆いた。感染防止のためカラス対策のネットも張ったといい、「早く感染源を特定してほしい」と行政などの対応を強く求めた。