沖縄市出身の澤岻優紀さん(32)が2017年に東京で起業したOLTAが、中小企業などの入金待ちの請求書(売掛金)を債権として買い取る「クラウドファクタリング」という事業で成果を上げている。事業の可能性に着目した投資会社や金融機関から32億円の出資や融資を受けて事業を展開する。起業から約2年半の19年10月末で売掛金の買い取り額は150億円を突破した。将来的には県内の金融機関と一緒に、中小企業を支援する事業の展開を目指している。 OLTAでは主に中小企業を対象に売掛金を買い取っている。売り上げ規模が小さい中小企業は、商品の納品後に代金を受け取るまで1〜2カ月のタイムラグが生じることで、資金繰りに大きな影響を受けることもある。銀行から融資を受けられれば問題はないが、マイナス金利などで金融環境が悪化する中、少額資金の短期融資に銀行側が難色を示すことも増えているという。 中小企業の資金繰りを支援するため、OLTAは売掛金を2〜9%割り引いた金額で買い取り企業が取引先から入金を受けた後に返金してもらう仕組みで利益を上げている。例えば100万円の売掛金であれば92〜98万円で買い取り、事後に100万円を返してもらう仕組みだ。OLTAのクラウドファクタリングは、全ての手続きをインターネット上で完結できる簡単さと、審査結果を24時間以内に相手方に伝える対応の早さが特徴だ。売掛金の買い取りを希望する会社は前年度の決算書と、直近数カ月分の銀行口座の入出金明細書を電子データで送信する。OLTAは資料を基に、電話で聞き取りをして買い取りを判断する。

 現在は審査に人手を介しているが、将来的には自動で審査できる仕組みを構築したいという。澤岻さんはクラウドファクタリングの手法で中小企業を支援し、業績が安定して売り上げが拡大すれば融資も受けやすくなると指摘する。「金融機関と競合するのではなく、連携して中小企業の支援体制をつくりたい。将来は沖縄でも事業を展開したい」と意欲を示した。 (外間愛也)