【うるま】石川・宮森小米軍ジェット機墜落事故から30日で61年になる。石川高校の生徒2人が12日、同校で事故の惨劇を目撃した伊波宏俊さん(80)から当時の話を聞き、動画を撮影した。伊波さんは、この事故で児童ら18人が亡くなった一方で「事故機のパイロットは助かった。これが沖縄が置かれた状況だった」と振り返った。

 話を聞いたのは3年の仲村妃菜さん(17)、2年の花城清志郎さん(16)の2人。伊波さんは61年前、大きな音とともに黒煙が高く舞い上がるのを見た。事故現場に駆け付け、炎上する民家に水をかけるなどして消火活動に当たった。

 その際、女性を引っ張り上げ担架に乗せたり、男性の死体を見つけたりしたという。

 仲村さんと花城さんはじっと耳を傾け、自分らが住んでいる地域で過去に起きた事故について思い巡らせていた。

 1955年、米兵が旧石川市(現うるま市)に住む当時6歳の女児を暴行・殺害した「由美子ちゃん事件」にも触れた。伊波さんは、現在世界的な広がりを見せる新型コロナウイルスの脅威を引き合いに「(このような事件事故や)戦争は一番弱い立場にある人や貧しい人が被害を受ける。新型コロナも一緒だ」と強調した。

 新型コロナウイルスの影響で、慰霊の日に合わせた全校生徒での平和学習は見送る代わりに、この日撮影した動画を16日、全校生徒向けにクラスごとに放映した。各生徒が戦争や平和について考えた。