バイオベンチャー企業の沖縄リサーチセンター(うるま市)は29日、沖縄県庁で記者会見し、シークヮーサーの皮に多く含まれる成分のノビレチンに、認知機能を改善する効果があることを人体で確認したと発表した。神経細胞を活性化させる働きがあり、認知症予防に期待できるという。

 静岡県立大薬食研究推進センター長の山田静雄特任教授、琉球大教育学部の照屋俊明教授との共同研究。これまでの臨床試験でノビレチンに肺機能障害と排尿障害の改善に効果があると解明されている。認知機能の効果が確認されたのは今回が初めて。

 試験では、物忘れを自覚する認知症予備軍の65歳以上の男女108人を対象とした。4カ月間、半数はノビレチン高純度粉末を含む食品を摂取し、もう半数にはプラセボ(偽薬)を服用してもらった。ノビレチンを摂取したグループは視覚や言語の記憶機能に改善が確認され、特に74歳以下の前期高齢者に効果があった。

 山田特任教授は「認知症の薬は効果が出づらく、副作用が出やすい。ノビレチンを摂取することで認知症の予防につながる」と期待する。

 臨床試験で効果が得られたことで、今後は認知機能を改善する機能性表示食品の展開を目指す。沖縄リサーチセンターの禹済泰(ウゼテ)社長は「ノビレチンのメカニズムをさらに研究することで、認知症の新薬開発にもつながるはずだ」と話した。