映画「ら・かんぱねら」を支援する会の発足式で登壇した映画のモデルの徳永義昭さん=昨年10月、佐賀市

 佐賀市のジャズシンガー大島麻池子さんが、さまざまなジャンルのアーティストを迎えるステージ「まちこの部屋」の第5回が6月1日13時半から、佐賀市の浪漫座である。難曲「ラ・カンパネラ」を弾きこなし、今秋にはモデルとなった映画も公開されるノリ漁師のピアニスト徳永義昭さん(同市)を迎える。共に佐賀東高出身で、50代で音楽に目覚めたという共通点を持つ2人が、それぞれの音楽と軽妙なトークで来場者を楽しませる。

 徳永さんは世界的ピアニストの故フジコ・ヘミングが演奏するリストの「ラ・カンパネラ」に感銘を受け、52歳でピアノを始めた。猛練習の末、2021年にはヘミングさんとの共演も果たした。徳永さんがモデルとなった映画「ら・かんぱねら」は俳優の伊原剛志さんが主演を務め、3月に佐賀県内で撮影、今秋公開される。

 大島さんは50歳で受講した佐賀新聞のカルチャースクールでジャズに出合った。博多の老舗ジャズスポット「リバーサイド」や「久留米のジャズ喫茶「ルーレット」で腕を磨き、2018年には米ニューヨークでもライブやセッションに出演。昨年、2枚目のアルバム「Hash−A−Bye」を発表した。今回はギター伊豫洋明さん、ピアノ小森陽子さん、ベース丹羽肇さん、ドラム中村健さんとスタンダードを届ける。

 大島さんは「音楽のセッションはないが、川副弁の徳永さんと東与賀弁の私のトークも楽しめそう」と話す。チケットは3000円(1ドリンク付き)。売り上げの一部は映画製作費として寄付する。問い合わせは会場、電話0952(24)4883へ。(志垣直哉)