「UFOを見た」という目撃談が時々話題になる。当方もある晩、目の前の物体がUFOかと驚いたことがある。われに返ってよく見ると、ただの飛行船であることに気づいた。闇夜に浮かぶ行灯(あんどん)のような飛行船を初めて見たので異様に映ったのかもしれない◆フランスの通信社AFPが1週間前、ハビタブルゾーンに地球ほどの大きさの惑星が見つかったと報じていた。ハビタブルゾーンとは適度な温度や液体の水があり、地球と似た生命が存在できる領域を言う。もしかするとその惑星に謎の宇宙人がいるかもしれない。だが肝心なのは「時間」だ◆よく知られるように地球誕生から現在までの46億年の歴史を1年カレンダーにすると、人類が登場したのは12月31日20時ごろ。文明が現れたのは23時59分。ようやく文明を手にした人類と、ほかの惑星の文明の発達度合いが時間的に合致していれば遭遇は可能だろうが、途方もない時の流れの中では不可能に近い◆産業革命が起きたのは23時59分58秒。地球カレンダーの最後の2秒間である。このわずかな時間に温暖化、水質汚濁といった自然環境の破壊が起きている。生命体との接触どころか、存続さえ危ぶまれる地球である◆それだけではない。民間機が撃墜されたり、民族弾圧を繰り返したり。人類のなんと愚かなことかとつくづく思う。(丸)