ニューミックステニス大会の参加者ら=2019年10月、嬉野市嬉野町のみゆき公園テニスコート(佐賀嬉野バリアフリーツアーセンター提供)

 障害者と健常者が一緒にテニスを楽しむ「ニューミックステニス」。バリアフリーの観光都市を目指す嬉野市では毎年大会を開き、共生社会の雰囲気づくりを後押ししている。

 車いすでテニスをする障害者と健常者がダブルスを組む。ルールは通常と同じで、車いす選手はツーバウンドまで打ち返すことが認められる。2019年の大会は、県内外から健常者と障害者合わせて34人が参加。手際よく車いすの向きを変えてボールを打ち返す。健常者と障害者が声を掛け合いながら、鮮やかな連係プレーで観客を魅了した。

 佐賀県車いすテニスクラブによると、県内の競技者は約10人。代表の藤家政弘さん(56)=鹿島市=は「健常者が届かないボールに車いすの選手が届くこともある。一緒にスポーツを楽しめることが何よりの魅力」と語る。

 大会は、バリアフリー観光を進める嬉野市の任意団体「佐賀嬉野バリアフリーツアーセンター」が障害者を嬉野に迎える機会をつくろうと、07年から毎年10月上旬に市内のみゆき公園で実施している。嬉野温泉では要介護者の入浴を支援する旅館のサービスがあり、町全体を挙げた活動が大会の下地になっている。17年には、リオデジャネイロパラリンピックの女子シングルス銅メダルの上地結衣選手ら有名選手も参加している。

 センターの小原健史会長(71)は「バリアフリー化を進める嬉野で大会を開くことに意義がある」と強調し、「健常者でも全く歯が立たないことがよくあり、見るだけでも面白い。大きな可能性を秘めた競技で、パブリックビューイングなども検討しながら盛り上げる仕掛けを考えたい」と見据えている。

(佐賀新聞社武雄支社・岩本大志)

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 【メモ】ニューミックステニス 車いす選手と健常者がペアを組む。車いす選手同士がペアを組むこともある。硬式テニスのルールに準ずるが、車いす選手は、ツーバウンドまでに打ち返すことが認められている。