大黒天の使い

 江戸時代、長崎街道の宿場が鳥栖市には二つありました。その一つが「田代宿」です。

 戦国時代の領主、筑紫氏が勧請(かんじょう)した田代祇園神社は江戸時代には疫病、病害虫、風水害を防除する神として信仰を集めました。

 明治以降は神仏分離令により名称も八坂神社に。祭神も素戔嗚命(すさのおのみこと)・稲田姫命(いなだひめのみこと)に変更し、現在に至っています。

 境内には勧請された祇園末社が三神一社。その横にある大黒さんは、餅とネズミで表されています。

 大国主命(おおくにぬしのみこと)と習合する形で、餅の上にネズミ(大黒天の使いという)を乗せた珍しい石塔です。大国主命が野火に囲まれたときに道案内をして救った神話と、五穀豊穣(ほうじょう)を重ねて信仰してきました。

 今年はねずみ年。御利益がたくさんあることを願っています。

文・松田和子=鳥栖市田代外町

絵・水田哲夫=鳥栖市本町