「悠久の古都」(F30号)などヨーロッパの風景を鮮やかに描いた上瀧さん=佐賀市の高伝寺前村岡屋ギャラリー

 二紀会参与の洋画家・上瀧泰嗣さん(79)=佐賀市=の個展「ヨーロッパの香り」が、佐賀市で開かれている。3年ぶりの個展で、ヨーロッパ6カ国を旅して描いた近作30点余りで構成する。

 ライフワークとして取り組む抽象画は大作1点のみにとどめ、ヨーロッパに題材を取った旅情あふれる風景画を集めた。いずれもここ3年に訪れた土地で、オーストリア、クロアチア、スロベニア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルクの町並みや自然を豊かな色合いで表現している。

 このうち、ベルギーの運河沿いを描いた「悠久の古都」(F30号)は、精緻に描き込んだ伝統的な建築物に、空を埋める厚みある黄色が幻想的な雰囲気を与えている。

 クロアチアの「祝福の都」(F20号)は、オレンジ色の屋根が並ぶ港町を鮮やかなブルーの空と黄色い背景でまとめた。オーストリアの「麗しのハルシュタット」(F8号)は、ゆらぐ湖面に映る町と、背景に迫る山の緑が力強い。

 上瀧さんは「心を浮き立たせるような作品を描きたくて、ヨーロッパの家々のオレンジ屋根が思い浮かんだ。見てくれた人に明るい気持ちになってもらいたい」と語る。

 上瀧さんは佐賀美術協会名誉会員で、地域文化功労者文部科学大臣表彰を受けている。今年2月の二紀会理事会で参与に就任した。

 ▼「ヨーロッパの香り〜上瀧泰嗣洋画展」は佐賀市の高伝寺前村岡屋ギャラリー=0952(24)5556=で、22日まで。