「食べた人が笑顔に」。そんな思いを込めた商品を手に笑みを浮かべる北村醤油醸造の北村好広社長=吉野ヶ里町の同社

 吉野ヶ里町田手でしょうゆ、みその製造販売を手掛ける「北村醤油醸造」3代目社長の北村好広さん(43)は30代で家業を継いだ。「地元の人にかわいがられて今がある。地元の人とわいわい笑いながら走って盛り上げたい」と恩返しを胸に抱く。

 1992年のバルセロナ五輪で、柔道の古賀稔彦さん(みやき町出身)の決勝が一番印象深い。「けがを負いながらも果敢に戦う姿に引かれた。天を仰いでガッツポーズを決める姿をテレビで見ていたのを覚えている」と振り返る。

 県実行委員会選出の聖火リレー走者を報じる昨年12月18日付の佐賀新聞の紙面。金メダリストの古賀さんの隣りに自分の名前を見つけた。「名前が並んでいる。これってすごいことじゃないか」。喜びと選ばれることの難しさを実感して興奮した。

 食べる人が笑顔になってほしいとの願いを込めて仕事に励んでいる。今回の大役でも地元に笑顔が届けられるようにトーチを握る。「商品を宅配した時、年配のお客さんが56年前の聖火リレーの話を聞かせてくれたことがあった。あんなふうに明るい話題として記憶に残せたらいい」