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 大学退官後も唐津市肥前町の実家で学究生活を送ってきたが、一昨年5月、市内の病院に入院。週3回、人工透析を受けながら執筆活動を続ける。

 今回のテーマは「日本の道徳教育」。専門は比較教育学で、これまで韓国やロシアなど諸外国の教育について著作を出版してきた。道徳が2018年度から段階的に「教科」となったことなどから、著作テーマに選んだ。

 道徳の教科化をめぐっては国が道徳観を定め、教師が評価することの危うさ、難しさが指摘されてきた。そうした懸念を踏まえながら、ラテン語に由来する「モラル」や各国の道徳教育の実情を紹介し、教育勅語を今日的視点から論じる。

 ベッドサイドの移動テーブルに資料と原稿用紙を広げ、「食卓兼勉強机です」と笑いながら、「秋口ぐらいまでには出版したいけど、この年になると、やおいかん」。生涯、学究の徒を貫く。