高齢者が介護サービスを受けるためには、住まいのある市区町村から介護保険の認定を受ける必要があります。認定は介護を必要とするレベルによって7段階に分けられますが、「要支援」か「要介護」のどちらに認定されるかで、受けられる介護サービスの内容や個人負担額などが大きく変わってくるのです。今回は、この「要支援」と「要介護」の違いにスポットを当て、その違いを解説します。

提供できるサービスは、介護を必要とする度合いによって異なる

要介護認定の7段階は、要介護度の低い(=自立に近い)順から「要支援1〜2」「要介護1〜5」に分類されています。

要介護度の決定方法については、介護保険の申請をした後、自治体の職員が直接高齢者の自宅に出向きます。その場で基本的なコミュニケーション能力の確認をして、現在の健康状態や既往歴などのヒアリングをもとに査定する一次判定と、医師によって作成される「主治医意見書」をもとにした二次判定を通じて要介護度が決められます。申請から認定の通知まで、おおよそ1か月ほど。以下で各々の介護度を見ていきましょう。

要支援1
部分的な介助を必要としながらも基本的には独力で生活できる状態。適切な運動や生活習慣の見直しによって要介護状態の予防が見込まれる

要支援2
基本的には独力で生活できるが、日常生活動作にやや衰えが見られる状態。適切な運動や生活習慣の見直しによって要介護状態の予防が見込まれる

要介護1
歩行が不安定で、食事や排せつなどの生活動作に部分的な介助が必要である状態

要介護2
歩行が不安定で、食事や排せつなどの生活動作に軽度の介助が必要である状態

要介護3
立ち上がりや歩行、食事、排せつ、入浴の際に全面的な介助が必要である状態

要介護4
食事、排せつ、入浴といった日常生活全般において全面的な介助が必要である状態。要介護3と比べ、よりADL(日常生活動作)の低下が見られる

要介護5
日常生活全般において全面的な介助が必要であり、加えて完全に寝たきりで普段の意思の疎通も困難な状態

上記はあくまで一例で、自治体職員がまとめたデータと医師の診断で最初の要介護度が決定します。身体にまったく不自由がなく、すぐに介護や身の回りの支援を必要としないと判断された人は「非該当(自立)」となり、介護保険サービスを利用することはできません。