埼玉県和光市が生活保護受給者などから預かっていた金銭をだまし取ったなどとして、詐欺と業務上横領などの罪に問われた、元市企画部審議監の被告(56)の窃盗罪についての追起訴審理が15日、さいたま地裁(四宮知彦裁判官)で開かれ、被告は起訴内容について認否を留保した。今回の審理で、被告が認知症夫婦から新たに現金5150万円を不正に引き出していたことが分かった。

 起訴状などによると、被告は2016年4月〜18年6月までの間、市福祉事務所が認知症の夫婦から預かっていたキャッシュカードを不正に使用。現金自動預払機(ATM)で計104回にわたり、現金計5150万円を無断で引き出したとされる。

 検察側は冒頭陳述で「自己の借金返済や生活費に使った」と指摘した。

 被告はこれまで、県警に5回逮捕され、詐欺罪など6件で起訴。生活保護受給者や認知症の夫婦ら市民から不正に取得した現金は、今回の審理分を含め計約8千万円に上っている。

 和光市は昨年7月、第三者委員会を設置。その後、被告を懲戒免職処分にした。第三者委は当初、年内に調査結果を公表するとしていたが、現在も調査が続いている。