独から合成麻薬MDMAを大量に密輸入するなどしたとして、埼玉県警薬物銃器対策課と草加署、東京税関は26日までに、麻薬特例法違反(所持)や麻薬取締法違反(営利目的輸入)の疑いで、東京都江東区千石1丁目、フィリピン国籍でパートの女(52)ら男女4人を逮捕した。

 県警は、独から国際郵便で草加市内のマンション宛てなどに送られたMDMA計1万1794錠(末端価格約4717万円相当)を押収。過去に摘発したMDMAの密輸入事件としては、記録のある1990年以降で最多となった。フィリピン人の女らが転売の目的で密輸入したとみて、組織性など実態の解明を進める。

 他に逮捕されたのは、いずれも草加市谷塚町、カメルーン国籍でアルバイトの男(28)、無職の女(37)、川口市榛松3丁目、会社役員の男(77)。

 逮捕容疑は、氏名不詳の者と共謀の上、営利目的などで、独から大量のMDMAを隠した航空貨物を輸入したり、荷物を受け取るなどした疑い。県警は認否を明らかにしていない。

 同課によると、6月2日、東京税関から「草加市内を配送先とした貨物の中からMDMAを発見した」と通報があり、県警が捜査を開始。同5日、市内のマンションで荷物を受け取ったとして、カメルーン人の男と無職の女を現行犯逮捕した。

 押収品の捜査などから、フィリピン人の女の自宅宛てにも大量のMDMAが送られたことが判明し、同16日に現行犯逮捕。その後の捜査で会社役員の男が密輸した疑いも浮上した。

 県警は草加市内のマンションに送られたMDMA6924錠と、フィリピン人の女の自宅に配送された4870錠の計1万1794錠を押収。荷物は独のケルン・ボン国際空港から発送され、二重の段ボールや家電製品に隠されていたという。