地理的にも商圏的にも、東京の都心部より神奈川県の相模原市や川崎市、横浜市などと近い関係の町田市。今や「町田は神奈川県」という勘違いはネタ化されているが、そう勘違いされる理由を街も眺めて探してみた。

そもそも町田市は神奈川県だった

明治維新後は長く神奈川県南多摩郡に属していたが、明治26年(1893)に多摩郡ごと東京府へ移管された歴史がある。

JR町田駅の南側は出るとすぐ神奈川県

『デニーズ町田南口店』『町田ボウリングセンター』などは住所が神奈川県だ。

周囲に神奈川県の政令指定都市が3つ

南側で広く接する相模原市ほか、川崎市、横浜市とも隣接。町田駅は「神奈川北部の中心都市」的存在となっている。

JR 横浜線が走っており神奈川感がすごい

市外局番は相模原市と同じ「042」

市の大部分が市内料金で通話可能。

町田市の図書館は隣接する相模原市や川崎市、大和市などとも相互利用が可能

横浜市との相互利用も可能になった。

図書館の郷土資料にも「神奈川県」の棚がある

1のような経緯のため。『なぜ多摩は東京都となったか』(けやき出版)などの書籍もあり、その歴史を学べる。

横浜線町田駅は上下方向どちらも神奈川県の駅がある

小田急線町田駅も上下方向どちらも神奈川県の駅がある

相模原市や大和市に町田と同じ地名がある

町田市と境川を挟んだ相模原市や大和市には「鶴間」、「相原」、「小山」など、町田市と共通する地名が分布する。

町田市のサイトも「神奈川県町田市」と誤表記

情報発信サイト『変わりゆく町田の街並み』がシステム不具合でサイト上に「神奈川県町田市」と誤掲載。みんなほっこり。

横浜銀行が街中で目立つ

小田急線町田駅〜JR町田駅の乗り換え経路上にも横浜銀行があり神奈川感がすごい。

東名高速には横浜町田 IC がある

横浜市と町田市の境界付近にあり、住所は横浜市となっている。なお旧名称は「横浜IC」だった。

町田応援ソングにも「神奈川県」が登場

市内の商店街でも流されてきた町田応援ソング「I LOVE MACHIDA」にも「神奈川県だと思われる」との歌詞が。

テレビ神奈川の地元密着番組『あっぱれ!KANAGAWA大行進』でなぜか町田市が何度も特集されている

街中を走るバスが「神奈川中央交通」だ

町田駅周辺歩く人は神奈川県民?

2009年の「町田市商業集積地来街者意向調査」では、町田駅周辺を歩く人のうち、居住地が神奈川県の人が3割以上。

相模原市のFM ラジオ局「FM HOT 839」は町田市でも受信可

同局では町田市の広報番組も放送中。

神奈川新聞は町田にも配達可

神奈川県の地方新聞である神奈川新聞は町田市の一部で販売。配達エリアにも町田市の一部が入っている。

「町田の予備校に通っていた時はほとんどの生徒が神奈川県民だった」

(神奈川県出身の交通新聞社社員談)

交差点「町田駅南」は神奈川県内にある

店名に「神奈川」が入る店が市内に複数ある

町田駅周辺では『ミニミニ神奈川町田店』など。

町田市民が新幹線に乗るときは、新横浜から乗るほうが都内で乗るより便利

近年も市の一部が神奈川県に編入

境川沿いは行政境界変更が断続的にあり、近年も町田市の一部が相模原市に、相模原市の一部が町田市になっている。

JR 町田駅の南側には相模原市の看板が混在

町田市・相模原市の境界が複雑に入り組んでおり、相模原市の注意書き看板や表示がそこかしこに見られる。

ほかにもまだまだ理由あり!

町田・相模大野を特集した『散歩の達人』2020年12月号では、全部で50の理由を紹介した。残りの25個が気になる方は、ぜひ雑誌を手に取って見てみてほしい。

取材・文・撮影=古澤誠一郎
『散歩の達人』2020年12月号より