進学率上昇が一極集中を生む!?

2019.08.12日経ビジネスの特集「見直せ学歴分断社会」の中で興味深い記事が目にとまりました。それによると、計量社会学の見地から日本の分断について研究する大阪大学の吉川徹教授は「大卒と非大卒の集団が交じりあうことはない」と言っています。それに関連して編集された記事を要約すると、地方では高校卒業者の県内就職率は80%ほど。対して進学のため地元を離れた大学卒業者は、簡単には故郷に戻らないと言います。4年制大学では、学生の約60%が地方出身者で、都内の大学卒業者の76%ほどが東京にとどまり、地方出身者の半分以上は東京に移住しているというのです。となれば大学進学率が進めば進むほど比例して一極集中も進むことになります。

北陸新幹線開通は、東京と金沢・富山間をぐっと近付けました。地元の人によれば、テレビ番組のロケや芸能人を頻繁に見掛けるようになったとか。新幹線が開通前、北陸圏の高校卒業者は交通インフラの事情から大阪や名古屋のほうが出やすく、西へ南へと目指しました。それが新幹線開通によって東京へと流れが劇的に変わりました。都市部からの出張や観光客が多く訪れ、お金を落としていく一方で、若者は東京へ出ていくのです。少なからず東京一極集中を是正する施策を担う企画や事例紹介も本誌の役割の一つですが、あちらを立てればこちらが立たずという状況にもやもやしてしまいます。産学連携も都市部に集中していることと無関係ではありません。

国立研究開発法人科学技術振興機構 本誌編集長 山口泰博

産学官連携ジャーナル 2019年9月号から


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