「テロ等準備罪」閣議決定 今国会で提出へ

 政府は21日、組織的な重大犯罪の計画段階で処罰する「共謀罪」の要件を厳格にした「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案を閣議決定した。法案はテロ組織に対応する国際条約の締結に欠かせない。2020年東京五輪・パラリンピック開催を見据えたテロ対策のため、政府は今国会に提出する考えだ。

 改正案は、適用対象をテロ組織や暴力団、麻薬密売組織といった「重大な犯罪」の実行を目的とした「組織的犯罪集団」と規定。具体的・限定的な計画(合意)が存在し、資金の手配や犯行現場の下見など重大な犯罪を実行するための「準備行為」をしたときという要件を設けている。

 犯罪に着手する前に自首した場合は刑を減免する規定も盛り込んだ。当初の条文案には「テロ」の記載がなく、与野党から疑問の声が上がっていたため、条文には「テロリズム集団」の文言も明記された。

 法定刑は、死刑または無期や、10年を超える懲役・禁錮を定めた罪で共謀した場合が「5年以下の懲役・禁錮」、4〜10年の懲役・禁錮を定めた罪で共謀した場合は「2年以下の懲役・禁錮」としている。

 テロ等準備罪は当初、4年以上の懲役・禁錮が定められた676の犯罪を対象としていたが、野党を中心に「対象が多すぎる」などの反発があり、事前に犯罪を計画できない業務上過失致死罪など50罪以上を除外。さらに、テロに関する167罪を中心に絞り込み、最終的には277罪が対象となった。

 277罪は、(1)組織的な殺人やハイジャック、食品への毒物混入など「テロの実行」(2)覚醒剤などの輸出入といった「薬物」(3)人身売買や臓器売買などの「人身に関する搾取」(4)組織的な詐欺などの「その他資金源」(5)組織的犯罪の証拠隠滅など「司法妨害」−の5つに分類されている。

 国連は2000年、国際社会でテロと対峙(たいじ)するため「国際組織犯罪防止条約」(パレルモ条約・TOC条約)を採択した。各国に「共謀罪」を設けることを求めて批准の条件としている。

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