挫折から14年、福井県が県産新地鶏開発 ひな2400羽を農家に供給、来年5月に流通

挫折から14年、福井県が県産新地鶏開発 ひな2400羽を農家に供給、来年5月に流通

 福井県畜産試験場(坂井市三国町平山)が開発した卵も肉もおいしい県産地鶏のひなの生産者への供給が4月下旬から開始される。新しい地鶏のブランド化を図るのが狙いで、供給開始を前に県は生産者や流通業者、提供店など26業者で構成する新地鶏推進協議会の設立総会を開催。飼育管理方法の説明や試食などが行われた。協議会は供給開始までに新地鶏のブランド名をつける方針だ。

地鶏ブームで開発の「越前地鶏」は15年に生産中止

 県は今回、大野、福井、敦賀各市などの8軒の農家に2400羽を供給し飼育。6月下旬ごろに卵、来年5月ごろに肉を出荷し県内で流通させる計画だ。毎年600羽程度増やし、平成32年度には年間4200羽に増やす方針だ。

 県産地鶏は昭和60年ごろの地鶏ブームに伴い試験場が開発した肉用の「越前地鶏」が平成4年から販売されたが、大型で県外でしか食肉処理できず価格が高いなどから15年ごろに生産を中止した。

「ウエミチレッド」×「岡崎おうはん」の新地鶏

 しかし、生産者などから要望を受けた県が26年度から新地鶏の開発に着手。県内農家が育種した産卵能力が高い「ウエミチレッド」と、家畜改良センター岡崎牧場(愛知県)の肉質のよい「岡崎おうはん」を掛け合わせて新地鶏を開発した。卵も肉もうまく、卵は黄身が大きく、肉は歯応えがあってジューシーでうま味成分もたっぷりあるのが特徴という。

 7日に県自治会館で開かれた協議会の設立総会には生産者や販売業者ら約30人が参加。会長には黒川公美子さん(黒川産業)が決まった。新地鶏と飼育管理方法の説明のあと卵と肉の試食が行われた。

 酒井智吉県農林水産部技幹は「今後は肉質などユーザーに合った基準を決めたい」、試食したレストラン経営者は「まだまだ改良の余地がある。ブランド化を目指して着地点を決めてやるしかない」と話した。

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