【地方からの挑戦(3)】地方だからこそ選手が育つ そのココロは…松山大学女子駅伝部コーチ・村井啓一さん

【地方からの挑戦(3)】地方だからこそ選手が育つ そのココロは…松山大学女子駅伝部コーチ・村井啓一さん

 第34回全日本大学女子駅伝で松山大学が初優勝を果たし、「地方」というキーワードがクローズアップされた。創部当初は、都市圏の強豪校に、地方大学でも勝負できることを証明すると対抗意識を燃やしていたが、学生たちを指導する中で「地方だからこそ」選手が育つのではないかと感じるようになった。

 全日本大学女子駅伝で優勝争いに絡むには、力のある選手の加入が不可欠である。しかし、地方大学にとって選手勧誘は困難を極める。大西崇仁監督は全国を飛び回り、記録上位選手を勧誘するが、ほとんどは実業団や都市圏の大学に進む。

 実際、全国高校総体で入賞経験のある選手が入学したのは、11年間で2人だけ。高校時代の3千メートルのベストタイムの平均を他大学と比較すると、松山大学は7、8番手。地方だから選手が来てくれないと嘆くのではなく、「覚悟」を持って四国松山に来てくれる選手を丁寧に育てるスタンスを徐々に確立した。

 昨年の全日本大学女子駅伝、富士山女子駅伝2大会連続区間賞を獲得した高見沢里歩選手(埼玉坂戸西高出身)は、高校で陸上を辞めるつもりだったが、非凡な才能が大西監督の目に留まり声をかけた。入学後から14キロ身体を絞り3千メートルの記録を実に35秒も更新した。磨けば光る原石との出会いが、チームの原動力になっている。

 地元メディアが積極的に取り上げてくださるのも地方ならでは。「松大駅伝ガールズ」というネーミングで、地域の方に親しみを持って応援していただいている。創部当時からの歩みを地域の方々と共有し「おらが町のチーム」の成長を身近に感じていただけることは、間違いなく選手の力になっている。練習の行き帰りや選手が通う温泉などで顔見知りになり、「調子はどう?」「頑張ってたね!」と声を掛けられる。時にはミカンや野菜の差し入れをいただくなど、直接の触れ合いの中から、チームが地域に根ざしていく。今年2月に行われた祝勝会では、中村時広愛媛県知事から「大学関係者のみならず、地域の皆さんで初優勝の喜びを受け止めて感動できることは、地方大学ならでは。愛媛県民に勇気と感動を与えてくれたこと、関係者の皆さんに改めて御礼申し上げるとともに、さらなるご活躍を期待しております」と挨(あい)拶(さつ)していただいた。

 平成25年4月に上原明悠美(白鵬女子)、中原海鈴(神村学園)、松田杏奈(山田)、三島美咲(興譲館)の4人が入学。黄金世代と呼ばれた彼女たちが4年生になる平成28年が勝負の年になると、大西監督と青写真を描き、新チームが始動した。

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