漱石が認めた装幀画家 橋口五葉との交流たどる展覧会 高松

漱石が認めた装幀画家 橋口五葉との交流たどる展覧会 高松

 夏目漱石と、漱石から多くの作品の装幀(そうてい)を任された橋口五葉。夏目漱石生誕150年を記念して、2人の交流の軌跡をたどる展覧会「漱石と五葉 漱石を感嘆させた装幀画家」が四国村ギャラリー(高松市屋島中町)で開かれている。

 五葉は漱石の教師時代の教え子、橋口貢の弟。雑誌「ホトトギス」に載せる画の書き手として貢が五葉を推薦し、漱石も彼の描いたスケッチを気に入ったという。以後、「僕の文もうまいが、橋口君の画の方がうまい様だ」と、絵はがきのやり取りを通じて、挿絵や装幀を任せるようになった。

 ギャラリー入り口すぐ横には、2人がタッグを組んだ初めての作品「吾輩は猫である」の復刻版が並ぶ。小口の三方を切り落とさず、ペーパーナイフで切り開きながら読む「アンカット本」にするなど、西洋の様式を取り入れ、新しい本の形を作った。

 このほか会場には、漱石が貢、五葉らと交わした絵はがきをはじめ、五葉の装幀原画、兄弟ゆかりの漱石遺愛の品など約130点を展示し、交流が紡がれていく様子を丁寧に紹介している。

 同ギャラリー学芸員の土居清恵さんは「絵を描くことも楽しんだ文豪・漱石の姿や描いた風景、人物などから、新たな魅力を感じてほしい」と話した。

 神奈川県から家族で訪れていた主婦の内藤悦子さん(66)は「五葉の描いた女性や花が素晴らしかった。装幀画家のイメージが変わった」と熱心に作品を見ていた。

 6月25日まで。会期中は無休。観覧料は大人1200円、高校生700円、小中学生500円(四国村入場料込み)。問い合わせは四国村((電)087・843・3111)。

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