難病と闘う息子よ、聖地へ「甲子園ケーキ」 奈良の洋菓子店主が最後の夏にエール

難病と闘う息子よ、聖地へ「甲子園ケーキ」 奈良の洋菓子店主が最後の夏にエール

 奈良県葛城市笛吹の洋菓子店「ケーキハウス アドレ」のオーナーパティシエ、松本友美さんが、甲子園球場をモチーフにした特製ケーキ「球児の夢の舞台」を作った。病と闘いながら最後の夏に懸ける高校球児の長男、悠吾さん(18)にエールを送る力作で、「チームが晴れの舞台を踏めるように」との願いを詰め込んだ。

 悠吾さんは生後まもなく、頭の骨が十分に発達しない「頭蓋骨形成不全」と診断され、3歳までに4度の手術を繰り返した。晴れて小学校に入学した際は、医師から「ここまで生きられたのは奇跡」と驚かれたという。

 小学2年で野球を始めたが、長距離を走ると呼吸が苦しくなるなどの影響も。そうした困難を乗り越えてプレーを続け、一般入試で強豪の宮崎・延岡学園に入学。今春の選抜大会では、ノッカーの補助として憧れの甲子園の土を踏んだ。現在3年生で、甲子園を目指すのはこの夏が最後になる。

 直径21センチのホールケーキを甲子園のグラウンドに見立て、土はココアパウダー、外野の芝は抹茶のスポンジで表現。色づけしたホワイトチョコであしらったバックスクリーンや深紅の大優勝旗、イチゴとクリームで作ったボールを飾っている。台座となるケーキは33センチ四方。そこに全国56の地区名が入ったカードを差している。

 延岡学園は12日に宮崎大会の初戦に臨む。チームで打撃投手を務める悠吾さんは、無料通信アプリ「LINE」で「みんなの役に立ちたい」と意気込んでいるという。松本さんは「宮崎まで届けることはできませんが、ケーキを食べながら延岡学園を応援し、その写真を(悠吾さんに)届けたい」と話している。

 サイズやデザインは相談に応じ、予約販売も受け付けている。問い合わせは、ケーキハウス アドレ(電)0745・62・7700、不定休。


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