2025年大阪・関西万博の会場となる夢洲(ゆめしま=大阪市此花区)には期間中、1日最大約28万5千人の来場が予想され、円滑な入退場を担保するための交通アクセス強化が最大の焦点となっている。開催自治体の大阪市は当初予算案で、道路拡幅や地下鉄延伸などの整備費を計上。インフラ工事に向けた動きを本格化させた。

 現在の夢洲は、大阪市内から行くには北側の「夢舞大橋」か南側の「夢咲トンネル」の2ルートしかない。市は万博までに、大阪メトロ中央線を延伸し、来場者の4割を地下鉄で輸送、残る6割はバスやタクシーなどでの輸送を見込んでいる。

 このため、夢舞大橋を4車線から6車線に拡幅して車両の増加に対応するほか、物流と観光車両の動線を分けるため、道路の高架化整備にも着手する。

 さらに、市中心部から夢洲へとつながる阪神高速道路「淀川左岸線」の2期区間(約4・3キロ)の整備を2年前倒し。万博中はシャトルバス専用道路とし、工事費146億8700万円を盛り込んだ。

 神戸空港や関西国際空港から直接船で来場できるよう、夢洲北岸に小型船用の船着き場も設置する。

 一方、万博を運営する日本国際博覧会協会は来場者が殺到するピーク時の渋滞を懸念し、夢洲に架橋する必要性を指摘している。

 これに対し、松井一郎市長は、物流拠点の拡大や人工知能(AI)を活用した入退場調整などで対応が可能だとの見方を示し、架橋には否定的だ。

 隣接する咲洲(さきしま=同市住之江区)のコンテナターミナルを強化し、夢洲で取り扱う荷物の一部を回す考えで、市は調査費1400万円を新規計上し、具体的な検討を始める。