【豊洲問題】民進・松原仁都連会長記者会見詳報 小池知事の方針「条件付きで評価」

 民進党東京都連会長の松原仁元拉致問題担当相は20日、国会内で記者会見し、小池百合子都知事が築地市場(中央区)を豊洲市場(江東区)に移転させて、築地は再開発する基本方針を表明したことについて「条件付きで評価する」と述べた。

 松原氏は「『築地の食文化を残す』という小池氏の発言は評価できる」とし、豊洲への移転について「本当に食の安全・安心を守れるか、チェックを厳しくしていく必要がある」と述べた。

 小池氏が都議選(23日告示、7月2日投開票)前に基本方針を示したことに関しては「評価したい」とした一方、安全性やコストなどを検証して有権者に示すには時間が不十分だとして「もっと早く決断してもらい、その是非を議論した上で都民が判断すべきだった」と苦言も呈した。

 会見での主な発言は以下の通り。

 「この方針を聞いて2つ、私は私たちの立場から申し上げたい。一つは、付帯決議において豊洲の移転に関して都議会でそれが議決されたとき、われわれは2つの内容を付帯決議で挙げている。その2つの内容がここでどう反映されるかが重要なわれわれの認識だ」

 「一つは食文化としての、築地の食文化というものは日本の伝統的な文化であり、継承していかなければいけないということを、当時の民主党の都議会が中心になって付帯決議に入れさせていただいた。したがって『築地の食文化を残す』という小池氏の発言は、われわれ民主党、今の民進党が都議会で要望した付帯決議の一つを充足するものであるということで、極めてそのことに関してはわれわれは評価できると思っている」

 「その上で、問題は仮設であろうとも、豊洲に一回移転すると今日のお話ではおっしゃっているように見受けられる。この点に関しては、民進党は、これも付帯決議で民主党時代に言ったわけだが、環境基準を抑えられるものであることが極めて重要だということを言ってきた」

 「したがって、この部分で知事の決断は決断として理解するが、本当に都民の食の安全・安心を守ることができるのか、実際に環境基準の中にベンゼンだ、シアンだといった有害物質が収まるのかどうかは、われわれはチェックを厳しくしていく必要があるだろうと思っている。また、盛り土などがなされていなかったことを含めて、こういったものが本当に行われるかどうかというガバナビリティー(統治能力)的な部分からのチェックもやっていく」

 「まさに民進党はある意味において都民ファーストと友党的な立ち位置に連合東京なども介してあるわけだが、しかし都民ファーストは知事与党だから、こういったものに対する厳しいチェックは徹底して追及できないだろう。知事の耳に本当に、耳障りであっても、厳しいチェックをするのは、当初から環境基準値以下で収まるべきだと言ってきたわれわれ民主党、今の民進党都議会の同志だと思っていて、今日の知事のご発言を聞いて、ますますわれわれ民主党、民進党の都議会議員団の必要性が強くなったことを確信した」

 −−民進党都連は豊洲移転を公約に掲げているが

 「豊洲移転を掲げているというのは、それは今言った条件があっての話だ。つまり、環境基準の下にベンゼンとかさまざまな有害化学物質が収まるというのが前提だ。その前提が崩れれば豊洲はダメになる。あくまでも都民の皆さまの安心・安全が確認されるための科学的な証明がされるのが、われわれが豊洲というときの大前提だ」

 「今回の都議選においても、公認候補予定者の中には『絶対それは不可能だ』というのを前提にして、築地でやるべきだという人もいる。築地というか豊洲移転反対ですね、という人がいるわけだ」

 「今申し上げたように、豊洲移転に賛成と、最終的に今言った環境基準を満たすことになれば賛成だ。逆にいえば、小池氏も仮移転先として豊洲と表明した以上、やっぱりそこに向かって前のめりになっていくと思うから、本当に環境基準値を抑えることができるかどうかという情報公開とその実態、そういったものについて民進党の都議会としては、きっちり厳しくチェックしていく。この部分では知事と距離をとってきちっとチェックしていくと。これがわれわれの強みだろう」

 「しかしながら同時に築地の食文化を守ることを私たちはそのとき付帯決議で言っているわけだから、その部分では築地に対する、もう一回5年先に戻ることを含めての発言は、それはわれわれの意図するところとマッチングしていると考える」

 −−採算についてはどう考えるか

 「小池氏は『豊洲に行った場合、毎年100億円の赤字が出る』と言っていた。稼働してそれだけの赤字が出ると言っていたわけだから、そこの内容の吟味、さらに採算において築地を売却しないで維持することのメリットなどについては、今日の話で、その話だけで理解し分かったということにはならない」

 「実際に今日の会見を受けて細かい詳細なところをわれわれはチェックしなければいけない。ただ選挙が間近なので、そこの部分、どこまでチェック(できる)かは選挙が終わった後の話になるかもしれないが、チェックをする必要がある」

 「くどいようだが、採算の問題のチェック、工期の問題のチェック、実際5年後に戻ることに関するさまざまな課題のチェック、さらには実際に環境基準値以下になるかどうかのチェック、こういったチェックはこれから数字を見ながらやっていくことになるのではないか。現場の都議会においてそれはやっていく。その際に知事部局に対しては、小池知事に対しては、今まで彼女は伏魔殿はけしからんと言ってきたわけだから、情報はきっちり出していただきたい」

 −−豊洲に移転して築地も再開発する場合の無駄についてどう考えるか

 「無駄といえるのかいえないのかは、この段階では、私はもしそれが可能であれば、ちゃんと回るのであれば、仲卸の人や実際、市場機能として十分に稼働するかどうかも含めてチェックしなければいけないが、一つの考え方としてあるのかなと思っている」

 「むしろ一番重要なことは、豊洲移転に、くどいようだが、本当にこういった安全・安心が保証できるのかという問題。そこが一番大きい。もちろんお金の問題もあるが、そういったものは今の段階で是か非かを今日の会見だけで判断することはできない。まさにそこを深掘りし、小池さんの言いなりになるのではなくて、深掘りするためには、われわれ民主党が従来から言ってきた2つの点が入っているから、重要なんだということを申し上げたい」

 −−自民党から「決められない知事」との批判があった。小池氏がこのタイミングで決断したことをどう評価するか

 「選挙前の決断自体、私は評価したい。これで選挙前に決断したので、この決断に対してどうなんだということで、都民は選挙に対する判断をするのだろう。ただし、この話はあまりにも中身がチェックできていない。つまりそれが妥当なのかどうなのか、つまりお金的な部分がどうなのか、物理的な工程はどうなのか、そして何よりも安心・安全の部分からどうなのか、こういうふうなことをぜひともチェックしなければいけない。そのチェックをする時間がなく、そのまま都議選に突入することは、やっぱり少し私は不満があるというのが事実だ」

 「これは本当に都議会のチェック機能が問われるのだと思う。実際に都議会がチェックするべき大きなテーマだ。本来であれば小池さんがもっと早く決断してもらって、そのことの是非までさまざま議論をし、その上で都民が判断すべきだったが、そこまでは至らなかった。しかしながら少なくとも一つの決断をしたことは評価に値する。『条件付き評価』ってやつですかね」

 −−民進党の目標獲得議席は

 「目標議席ということではなく、今回の選挙は極めて分かりづらい部分が周りから見てもあるし、私から申し上げたいことは、民進党の区議や市議は160人ぐらいいるわけですね。そのうちの50人が都民ファーストの公認候補、もしくは推薦候補を応援している。そして民進党の最大の支持母体である連合東京も、民進党を離党した都民ファーストの公認候補や推薦候補をほとんどの場合応援している」

 「実際、都民ファーストの民進党を離党した都議選候補予定者に関していえば、それを支えている府議や市議といった区市町村議員はほとんど民進党の今現職の区議や市議だ。だからそういったいわゆる人が、われわれは当選することは、実際は応援しているのは民進党の議員だから、民進党の区議や市議が応援することを考えれば、その人たちが通るということは民進党も応援して通るということだから、それはそれで大きな意味があるわけだが、それは看板的には都民ファーストの公認であったり都民ファーストの推薦だったりしている。だからそこは民進党としてはカウントできないと筋論ではなるが、実態としてはもともと民進党をやっていた人間が全力で足場を固めているという事実がある」

 「そういったこと全体を考えたときに、われわれは都政の改革をする改革勢力がどれぐらい頑張れるかということで判断したいと思っている。もちろん最も重要なことは、今、民進党の旗を掲げて頑張っている同志だ」

 「一つ申し上げたいことは、従来は『小池か反小池か』が都民の大きな選択肢だったし判断の材料だったと思うが、今は加計学園の問題や森友学園の問題、(萩生田光一)官房副長官のお話も出てきている状況の中で、やはりいわゆるアベ政治の増長している部分に待ったをかけているのは、これは都民ファーストではない。民進党だ」

 「つまり対立軸が2つあって、『小池か反小池か』という議論と『自民対民進』という2つ目の対立軸がここのところ急速に大きくなっている。こういった2つの対立軸を含めて有権者の方々はご判断するのだろうと思っていて、加計学園や森友学園、安倍政権における言ってみればおごり、高ぶりに対して、都民がどのような判断をするかということも含め、これからが勝負だと考えている」

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