国交省、ドライバーの地域間融通を検討 早ければ来年度にも実証実験

 観光シーズンの大型バスドライバー不足の緩和に向け、国土交通省は12日、観光地ごとに異なる需要期を活用したドライバー地域間融通について検討を始めた。繁忙期におけるドライバーの負担を軽減するほか、閑散期にある事業者の経営改善につなげる。国交省はニーズを調査した上で、早ければ来年度にも事業者同士の実証実験を行いたい考えだ。

 閑散期の観光地にある貸し切りバスのドライバーを、同時期に繁忙期を迎える別の観光地で雇用するためのマッチング制度を整備する。ドライバーはバス会社に正社員雇用されているケースが多く、“派遣”された場合の雇用形態や賃金、社会保障費の負担、労務管理などに差が生まれないよう制度設計を整える。

 また事業者のニーズを調査した上で、課題を整理するための実証実験も来年度以降に行う。実証実験は需要に差が出やすい冬季などに、冬場に観光客が減る避暑地と、九州・沖縄地域などとの組み合わせを想定している。

 厚生労働省によると、ドライバー業務の有効求人倍率は2・33(平成28年)で全職業平均の約2倍と人手不足が深刻化している。特にバスドライバーは残業時間が他職業の3倍と多いうえ、賃金は全職業平均より年40万円以上も低く、平均年齢は7歳以上高くなっている。

 業界団体からも、人手不足による過重労働が続けば重大事故につながりかねないとして対応を求める声が出ており、国交省が制度の検討に踏み切った。

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