自民党の森山裕、立憲民主党の安住淳両国対委員長は13日、衆院予算委員会の集中審議を17日に開くことで合意した。安倍晋三首相が12日の予算委でやじを飛ばしたことに主要野党が反発し、謝罪を求めていた。首相が17日の予算委に出席して謝罪することで合意し、野党は一時検討していた懲罰動議の提出を見送った。野党側は合意前、首相の謝罪を求め、13日午前に予定されていた予算委は開催を見合わせた。

 安住氏は記者団に「首相が答弁席からの不規則発言は厳に慎むと必ず言うことで(森山氏に)確約をもらった。心の底からおわびしてもらう」と述べた。

 首相は12日の予算委で、立民の辻元清美幹事長代行が「鯛は頭から腐る。頭を替えるしかない」と非難して質問を終えた際、「意味のない質問」とやじを飛ばした。その後、首相は「予算委は質疑の場で一方的に罵(ののし)る場ではない。これでは『無意味じゃないか』と申し上げた」と説明した。

 政府は肺炎を引き起こす新型コロナウイルスへの対応に休日返上で取り組むが、野党は予算委で首相主催の「桜を見る会」の問題を取り上げ続けている。このため、首相は「非生産的な、政策と無縁のやり取りをいつまでも続ける」と野党を批判するなど、最近の答弁ではいらだつ場面が増えている。

 一方、首相のやじにより、結果的に令和2年度予算案の早期成立を目指す与党の国会運営に影響を与えている。自民党の伊吹文明元衆院議長は13日の派閥会合で「一国の宰相なんだから、その程度の人に同じレベルに降りて、むきにならない方がいい」と苦言を呈した。公明党の北側一雄副代表も記者会見で「政府側は挑発にあまり乗らず、冷静に対応してほしい」と述べた。