【世界陸上】「このままじゃメダルは取れない」 選手起用、1足分のバトン修正…攻めの選択がことごとく的中した「銅」

 見上げたスクリーン。アンカーの藤光と3走の桐生は順位を確認すると互いに手を広げ、一拍置いて固く抱き合った。

 攻めの選択がことごとく的中した。「このままじゃメダルは取れない」。予選を見て苅部俊二コーチは思ったという。日本のタイムは全体6番目。アンカーのケンブリッジは発熱の影響で精彩を欠いており、決勝は藤光に代えて勝負に出た。

 桐生は藤光に伝えたという。「今日、僕走れているんで、練習より1足伸ばしても届けます」。事前合宿で藤光は桐生が30.5足分の距離(足長)に近づいたタイミングでスタートを切っていたが、それを31.5足と間合いを離し、よりスピードに乗った状態でバトンパスを行おうというのだ。足長を伸ばせばバトンが渡らないリスクが高まるが、1、2走、2、3走も予選より伸ばした。「チームでできることをすれば結果はついてくる」。藤光はこの修正を信じた。

 果たして日本は序盤から順調にバトンをつなぎ、アンカー勝負に入る時点でジャマイカと3位争い。ウサイン・ボルトは途中で負傷してしまったが、同学年の31歳、藤光は力強くフィニッシュラインを駆け抜けた。

 状態を見極めた選手起用、それを可能にする層の厚さ、足長の微調整−。タイムは38秒04と予選より0秒17縮まっていた。飯塚は胸を張る。「力が付いてきている。(リオデジャネイロ五輪に続き)2回連続でメダルを取ったのは大きい。東京五輪に向けて、しっかり盛り上げるアピールができた」。チームの成熟度が存分に発揮された銅メダルだった。(宝田将志)

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