「パレスチナ市民保護を」国連総会が決議可決 米の孤立鮮明

 【ニューヨーク=上塚真由】在イスラエル米大使館のエルサレム移転などに抗議するパレスチナ自治区ガザのデモ隊に、イスラエル軍が発砲して多数の死傷者が出たことを受け、国連総会(193カ国)は13日、緊急特別会合を開き、パレスチナ市民の保護を求める決議案を賛成多数で可決した。

 緊急特別会合は、安全保障理事会が行動できない場合に開催を要請できる。1日の安保理会合で米国の拒否権行使により同様の決議案が否決されたため、パレスチナなどが開催を要請した。総会決議に法的拘束力はない。

 採決では日本やフランスを含む120カ国が賛成、反対は米国やイスラエル、オーストラリアなど8カ国で、棄権は英独など45カ国だった。決議ではイスラエルによる過剰な武力行使に「遺憾」を表明し、国連事務総長に対し、60日以内の現状調査の報告を求めた。

 米国は、ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスに主要な責任があると主張。ヘイリー国連大使は採択後、「最近のガザの衝突に関し、国連はすべてイスラエルが悪いという道徳的に破綻した決断を下した」と批判した。

 米国は対抗して、ハマスを非難する項目を加えた修正決議案を採決にかけたが、採択に必要な3分の2以上の支持が得られず否決された。賛成62カ国、反対58カ国、棄権42カ国だった。

 国連総会では昨年12月、米大使館の首都移転をめぐり、エルサレムの地位の変更は無効だとする決議案を128カ国が賛成して可決した。パレスチナ問題をめぐってイスラエル擁護の姿勢を鮮明にする米国が孤立する状態が続いている。

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