タイ洞窟 元隊員は疲労で死亡か

極限に達した疲労と体温低下が原因 タイの少年ら救出作業に当たった死亡元隊員の分隊長証言

極限に達した疲労と体温低下が原因 タイの少年ら救出作業に当たった死亡元隊員の分隊長証言

 タイ北部チェンライ県の洞窟に閉じ込められていた少年らの救出に当たった同国海軍特殊部隊の隊員は11日、匿名を条件に産経新聞と単独会見し、過酷な救出活動の状況を証言した。

 隊員は、洞窟の出入り口から約4キロ先の少年らが避難していた場所まで救出用空気ボンベの運搬を担当していた分隊長。救出作業中に死亡した元同部隊員のボランティア男性、サマーン・クナンさん(38)の元上司という。

 分隊長は自身が使用するボンベ1本に加え、救出用の2〜3本を運び込み、空になった同数のボンベを外に運びだす作業に従事。往復約12時間を要し、他の隊員らと交代しながら24時間態勢で続けられた。

 分隊長によると、徒歩で移動する場所は空間が広かったが、岩が突き出ていたり、泥だらけで勾配がきつかったりしたという。重いボンベを担ぎ、悪路を歩くため「長年の救出経験でも初めての体験だった」と振り返る。

 6日未明に死亡したサマーンさんも、ボンベの運搬作業中だった。同県副知事は会見で、洞窟の出入り口に戻る途中、意識を失い、心肺蘇生(そせい)を試みたが、「空気切れ」で死亡したとしたが、詳細な説明はなかった。潜水中の「空気切れ」との報道もあった。

 プロ潜水士が、ボンベの空気残量を把握せず、死亡することがあるのだろうか。分隊長は「海では起こり得ないが、洞窟内など複雑な状況ではあり得る」と前置きしながら、サマーンさんの死亡理由は「空気切れではない」と強調した。

 サマーンさんは少年らの避難場所から最初の約3キロの潜水行程の途中、小休止できる狭い場所に上がって意識を失ったという。疲労と潜水時の冷たい水による体温低下が極限に達したことが原因とみられる。

 サマーンさんの火葬式が、出身地のタイ東北部ロイエで今月下旬に行われる。現地での作業はしばらく続くが、分隊長は「必ず火葬式に参列する」と語った。13人全員が無事生還したことを、故人に報告するつもりだ。(チェンライ 吉村英輝)


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