俳優、山崎賢人(25)主演で“伝説”の米タイムトラベル小説「夏への扉」が初実写映画化され、来年公開されることが28日、分かった。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」など数々のSF映画に影響を与えたとされる傑作を、日本を舞台にして物語を再構築。30年の時を超えて未来を取り戻す科学者役の山崎は「いとおしくて、ワクワクするような映画をお届けできる日を楽しみにしています」と胸を躍らせている。

 昨年の実写邦画で最大のヒットとなった「キングダム」に主演した山崎が、今度は世界中で愛される名作に挑む。

 「夏への扉」は、“SF界の長老”の異名を持つ米作家、ロバート・A・ハインラインが1956年に発表したSF小説。“時間旅行もの”というジャンルを確立させ、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」など80年代のSF映画に影響を与えたとされる作品だ。

 冷凍睡眠やタイムマシンが登場するが、人間ドラマをロマンチックに描いた物語は特に日本のSFファンから支持され、海外のSF小説のベストを選ぶ企画では度々1位に。こうした“実績”もあり、青春映画の名手、三木孝浩監督(45)の手で日本での映画化が実現。主人公のロボット科学者・宗一郎役として、表現力に定評のある山崎が選ばれた。

 今作では、物語の舞台を1970年と2000年の米国から、1995年と2025年の日本に再構築。人生の全てを奪われた宗一郎が会社や大切な人を取り戻すためタイムスリップする。

 今月に地上波で放送され、いまなお人々を熱狂させた「バック−」の主人公・マーティのごとく時を超えて活躍する山崎は「もともとSF好きな僕が、SF小説の原点ともいえるような名作をもとにした作品に出演させていただけたことをとてもうれしく思います」と感激。80年代のハリウッド映画に魅了されてきた三木監督は「あの頃の自分と同じように、心躍らせながら老若男女みんなで楽しめるエンターテインメント作品に仕上げたい」と誓った。

 撮影は今年初旬に行われ、95年のシーンでは、コードレスフォンやテレビデオが登場するなど当時を再現。95年はまだ山崎が生まれて間もない頃だが、当時を知らないからこそ新鮮に感じていたといい、山崎は「レトロでチャーミングなセットや、SF要素全開のセット、90年代の衣装に近未来的な衣装…毎日ワクワクしながら現場を過ごしました」と来年の公開を心待ちにしている。

 ★物語

 1995年の東京。ロボット開発をする科学者・宗一郎(山崎)は、愛猫のピートらとの穏やかな日常の中で研究に没頭していたが、共同経営者と婚約者の裏切りにあい、会社も発明途中のロボットやプラズマ蓄電池も奪われてしまう。さらに冷凍装置に入れられ、目が覚めた時そこは、2025年の東京だった。ピートや大切な人の死を知り全てを失った宗一郎は、タイムマシンの存在を知り、変えられた運命を取り戻すため30年の時を超えて復讐を誓う−。