岡山県内企業 熱中症対策さまざま

 厳しい暑さが続く中、岡山県内の事業所が熱中症対策に力を入れている。熱気がこもりやすい工場では、屋根に特殊な塗装を施したり、床に水を流したりして室温をコントロール。建設現場ではミニ扇風機が付いた作業服を導入して、スタッフの安全確保や作業効率の向上を図っている。 自動車部品メーカー・片山工業(井原市)の本社工場。ずらりと並ぶのこぎり屋根が昨春から今夏にかけ、真っ白に塗り替えられた。太陽光を反射するなどして屋内の温度上昇を防ぐ遮熱塗装。「生産設備の排熱などで室温が35度近くになる日もあったが、塗装後は場所によって最大7度も下がった」(同社)という。 同社は10年くらい前から空気を対流させる大型送風機、太いホースの先から冷気を吹き出すスポットクーラーを導入。5年ほど前からは飲み放題のジュースサーバーも各所に置いている。同社は「費用はかかるが、従業員のモチベーションや健康のため、今後も必要な取り組みを進めたい」とする。 設備から出る熱をパネルで遮ったのは、自動車部品などの住友電工焼結合金(高梁市)。金属の粉を千度以上で焼き固める焼結炉をはじめ、13基の熱処理設備の四方をパネルで仕切り、天井のファンで熱を屋外に逃がす工事を昨年度までに実施した。 検査や仕分けなどの作業場10カ所もパネルで囲い、冷気が下にたまる性質を利用して内側を冷やしている。炉の周りの通路は5〜6度、作業場は3度程度、それぞれ温度が下がったという。 JFEスチール西日本製鉄所倉敷地区(倉敷市)は7月から、鉄鉱石を溶かして鋼のもとを作る第2高炉に「打ち水装置」を試験的に設置している。 穴を開けたホースで床に水を流し続ける。水が蒸発するときに周囲の熱を奪う作用を利用することで、体感温度を下げる効果があるという。内部の温度が1500度を超える高炉周辺は、真夏には50度近くになる。「アナログかもしれないが、想像以上に快適になった」と担当者。 総合建設業の荒木組(岡山市)は2年前から、屋外の現場で働く全従業員約80人に「空調付き作業服」を支給している。腰の左右2カ所に直径約10センチのバッテリー式扇風機が付属。服の内側に風を送り、汗を乾かし体を冷やす。建設業界は人手不足が深刻なだけに、同社は「労働環境を少しでも快適にし、人材確保にもつなげていきたい」とする。 岡山労働局によると、県内の熱中症による労災(休業4日以上)は昨年10人が認定され、今年は7月末までに4人が届け出ている。過去10年では年22〜2人が発症し、死亡例もある。同局は9月末までを重点期間とし、製造や建設などの業界団体にリーフレットを配り、注意を促している。

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