岡山市は16日、2020年度当初予算の各局・室要求を公表した。一般会計の総額は3460億2200万円で、19年度当初予算比4・5%(149億3700万円)増。新市民会館建設の本格化などにより4年連続で過去最大となった。路面電車のJR岡山駅東口広場乗り入れも着工し、中心市街地の活性化を図る。

 市は、市長査定などを経て2月中旬に予算案をまとめ、同20日開会予定の定例市議会に提出する。

 同市北区表町南部で進める新市民会館の建設には、19年度当初の約3・5倍に当たる73億2600万円を計上した。路面電車の岡山駅東口広場乗り入れは、軌道を駅前電停から西へ約100メートル延伸して新電停を整備し、広場もリニューアルする。22年度中の完成を目指し、事業費5億6200万円を盛り込んだ。

 全国で4番目に多い待機児童(昨年4月時点で353人)への対応では、保育士不足を解消するため私立園に実施している保育士給与の上乗せ割合を現在の2%から3%に引き上げる。関連経費3億2400万円を要求した。

 他の主な事業は、市街地の回遊性向上に向けて歩道を拡幅する県庁通り1車線化の工事費など5億6900万円▽自主防災組織の結成支援といった防災・減災対策費2億5千万円▽同市北区富吉に新設する「岡山北斎場」整備費28億700万円▽地域交通の指針「地域公共交通網形成計画」に基づくバス路線の再編実施計画検討費4350万円―など。

 要求内容は市財政課ホームページでも公表した。事務事業923件の概要や前年度からの増減を示し、主要事業75件は財源構成も明らかにしている。

 予算要求の主な事業

 【産業・観光】JR岡山駅にある「市ももたろう観光センター」と市観光案内所を新幹線改札口東側に集約する移転整備費7449万円▽岡山城の耐震補強や展示リニューアルに向けた実施設計費など2億3003万円▽東京五輪・パラリンピックに伴う聖火リレーなど関連イベント経費4833万円

 【子育て・教育】児童虐待を行った保護者に専門的な治療支援プログラムで再発を防ぐ虐待防止対策1103万円▽山南中(東区北幸田)と4小(太伯、幸島、朝日、大宮)の統合による小中一貫の山南義務教育学校(仮称)開校に向けた校舎の改修・増築工事費9億2690万円▽重度身体障害者支援のため竜操中(中区赤田)など3小中学校へのエレベーター整備1億532万円▽不登校などで義務教育を十分に受けられなかった人のための夜間教室を市内2カ所で実施する運営費330万円

 【医療・福祉】生活困窮者やDV(ドメスティックバイオレンス)被害者の一時入居施設の確保支援など6420万円▽特別養護老人ホームの改築や開設準備に対する補助5億9215万円▽流産や死産を繰り返す不育症の夫婦への検査・治療費助成543万円

 【防災・復旧】岡山操車場跡地(北区北長瀬表町)に防災公園として整備する岡山西部総合公園(仮称)の立体駐車場や管理棟などの工事費5億9115万円▽緊急情報を受信すると自動的に起動する防災用緊急告知ラジオの一般販売制度の新設など2億9174万円▽老朽化に伴う市役所本庁舎建て替えのための基本設計・実施設計3億8871万円

 【都市経営】JR桃太郎線(吉備線)のLRT(次世代型路面電車)化に向けた調査・設計6500万円▽路面電車の延伸・環状化に向けた大雲寺前電停―西大寺町電停間の測量や予備設計3000万円▽道路照明のLED(発光ダイオード)化に伴う準備費2000万円▽老朽化した水道管の更新や耐震化など83億583万円▽安全基準に満たない公園遊具の更新1億8370万円