岡山県矢掛町は12日、所有者不在で老朽化のため倒壊の危険性が高いとした空き家2棟(同町矢掛)について、空き家対策特別措置法の略式代執行による解体作業を始めた。今月末までに完了する予定。

 この日の午前9時、町建設課の渡邉孝一課長が代執行開始宣言を読み上げた後、委託先の業者が解体作業に着手。空き家に残された家財道具などを搬出し、周囲に足場を組んで飛散防止用のシートを張った。事業費は約210万円。

 町建設課によると、2棟は同じ敷地内にあり、いずれも木造2階で築年数や延べ床面積は不明。住居や店舗として利用されていた。2014年に所有者が死亡し、相続人はいずれも相続を放棄したという。傷みが激しく、屋根の一部が崩落。児童の通学路に面し、交通量も比較的多いことなどから、町は昨年6月に倒壊の危険性がある「特定空き家」に認定した。

 同法に基づく空き家の撤去は井笠地域で初めて。町建設課によると、16年の調査で町内の空き家は759軒に上り、そのうち倒壊の危険性があるのは約2割に当たる136軒だった。渡邉課長は「本来は所有者が適正に管理する必要があり、啓発にも努めたい」と話している。