無数に走る古代の溝―。岡山大埋蔵文化財調査研究センターが発掘している津島岡大遺跡(岡山市北区津島中)で12日までに、弥生時代から鎌倉時代にかけて農業用水路などとして繰り返し掘られた溝跡が25本以上密集して出土した。

 同遺跡は旭川がつくり出す沖積地に縄文時代から営まれ、弥生時代以降は広く水田が形成された。津島キャンパスの中央部で、新棟建設に伴い昨年8月から調査している。

 弥生後期〜古墳時代後期の溝跡は10本以上で、旭川水系から田に水を引くのに用いたとみられる。その上層には平安〜鎌倉時代の溝跡が15本程度あるが、用途ははっきりしないという。

 調査区を埋め尽くすように延びる溝跡は上面が削平され、いずれも残存幅1メートル前後。時代が下ると既存の溝を埋め、そのときの環境に応じた形につくり替えたとみられる。

 同センターの山口雄治助教は「平安から鎌倉にかけても水が流れていたと考えられる。調査区は周辺の居住域と水田の中間の高さにあり、長きにわたって溝を配するのに都合が良かったのだろう」とみている。

 同センターは15日午前10時〜正午、現地説明会を開く。雨天の場合は16日(時間は同じ)に延期。問い合わせは発掘現場事務所(086―250―8168)。