新型コロナウイルス感染症の検査を手掛ける倉敷市内の民間会社が、岡山県の要請を受けて検査態勢の拡充に乗り出している。検査可能件数を現行の1日当たり約30件から、8月中旬には約290件に増やす方針。県や県内医療機関からの依頼を想定し、流行の第2波による検査ニーズの高まりやクラスター(感染者集団)の発生に対応する。

 態勢を拡充するのは、倉敷市笹沖の岡山医学検査センター(OML)で、民間会社では県内で唯一、新型コロナの検査を実施している。これまではLAMP法と呼ばれる比較的簡易な手法で医療機関などの検査依頼に応じていたが、別の目的で使っていたPCR検査装置を新型コロナに活用することを決めた。

 装置は海外製の全自動タイプで、手間のかかる検体の前処理が不要なため、1日に最大で288件もの検査が可能という。検査室の改修を進めており、態勢拡充は県から一部補助を受けて行う。

 県では現在、県環境保健センター(岡山市南区内尾)などで1日最大80件の検査ができ、一部の医療機関も検査を実施しているが、クラスター発生時などに迅速な対応ができるよう、検査態勢のさらなる拡充が求められている。OMLの態勢が整えば、県の検査能力の大幅な向上が期待できる。

 OMLでは、主に医療機関からの依頼を想定しており、検査需要が急激に高まった際などには、県の検査もサポートするという。

 OMLの土屋雅紀検査本部長は「県内は今のところは感染者が少なく、検査需要も落ち着いているが、流行の第2波、第3波への備えとして協力したい」と話している。