アリババグループの国際送金サービス、パキスタンとマレーシア間でも開通

 アリババグループの金融サービス会社、アント・フィナンシャルは今年1月、パキスタンとマレーシアの間でブロックチェーン技術を活用したクロスボーダー送金サービスを開始した。アント・フィナンシャルは、昨年6月に香港とフィリピンとの間でクロスボーダー送金サービスを実現しており、それに次ぐ進展だ。

 パキスタンは、2017年の国勢調査で人口が2億777万人と世界6位の人口を有するイスラム教・民主主義国で、若年人口(25歳以下)が全人口の約6割を占めるという人口構成からも、今後の成長が期待される国。2017年/18年のGDP成長率は5.79%と過去13年で最も高い成長率を記録した。

 パキスタン経済の成長には、インフラ整備が課題とされ、特に電力不足が深刻で計画停電がたびたび実施されている。国内の主要産業は、繊維業と農業で若者は海外に出稼ぎに出る傾向が強く、海外送金のニーズが強い。

 今回の国際送金は、Pakistan Telenor Groupの子会社であるTelenor Microfinance Bank(アント・フィナンシャルが45%出資)が、アント・フィナンシャルが運営するオンライン決済プラットフォームAlipayが開発したブロックチェーン技術を活用し、パキスタンとマレーシア間の資金の即時送金を可能にした。マレーシアの送金サービスプロバイダーValyouとパキスタンのTelenorが提供するパキスタン最大の決済ツールEasypaisaの間で資金のやりとりができる。1年間は、送金にかかる手数料を無料にして利用を促す。

 Telenor Groupは、ノルウェーのフォーネブに本社を置く、携帯電話等の無線通信サービス会社。1855年からの歴史がある。ノルウェーのオスロ証券取引所に上場し、ノルウェー、デンマーク、スウェーデンというスカンディナヴィア諸国の他、フィンランド、ハンガリー、モンテネグロ、セルビアなどに展開。近年は、パキスタン、バングラディシュ、タイ、マレーシア、インド、ミャンマーなどのアジア地域でのサービスを強化している。1億7300万人の顧客を有し、2017年の売上高は約140億ドル。

 Telenor Microfinance Bankが提供するEasypaisaは、2009年にパキスタン初のモバイル金融サービスプラットフォームとしてサービスを開始した。現在は、その利用者数や取引額などでパキスタン最大のオンライン銀行サービスに発展している。(写真は、パキスタンのイスラマバードの様子。イメージ写真提供:123RF)


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