世界保健機関(WHO)は2月11日、新型コロナウイルス感染症の正式名称を「COVID−19」とすると発表した。しかし、トランプ米大統領は意図的に「中国ウイルス」と呼び、中国の反発を買っている。中国メディアの今日頭条は18日、欧米諸国は中国に対抗していると不満を示す記事を掲載した。

 記事は、イタリアやスペイン、フランス、さらには米国でも感染者が爆発的に増加していると指摘。武漢封鎖からWHOによるパンデミック宣言まで1カ月半もの時間があったにもかかわらず、欧米諸国は全く準備をしておらず、そのため現在のような感染拡大を招いたと批判した。

 さらに、中国は都市封鎖や病院・隔離エリアの突貫工事、外出禁止、マスク着用などで感染拡大阻止に成功したにもかかわらず、欧米諸国はそこから何も学んでいないと指摘。「中国に対する蔑視と無視で、貴重な1カ月半の準備期間を失ったのだ」と記事は主張した。

 そのうえで記事は、「中国が2カ月で感染拡大の封じ込めに成功したことは社会主義の優越性を証明した」とも主張。民主国家では有権者の顔色をうかがうため断固とした措置がとれないと指摘している。そのため感染が拡大してしまった面があり、欧米諸国は政府の無作為と対応の遅れに対する国民の不満をそらすために、中国のことをウイルス拡散阻止のチャンスを逸したとか、都市封鎖は人権に反した行為だとか、虚偽の数字で真実をごまかしているなどと貶めていると記事は論じた。

 記事は、こうした中国に対する攻撃は「事実によって1つひとつが崩れていった」が、今度は欧米諸国から「中国がウイルスの発生源」だと攻撃されていると主張。そのため一部の政治家などが「武漢ウイルス」、「中国ウイルス」などの表現を用いて中国がウイルス発生地だというイメージを植え付けようとしていると論じた。

 しかし、中国の専門家である鍾南山氏が「ウイルスは中国で出現したが、発生源は必ずしも中国とは限らない」と述べていると指摘。「実際のところ、米国が新型コロナウイルスのゼロ号患者の所在地だ」と記事は主張した。それで「すべての元凶は中国にあるというのは心理操作」だと批判しているが、最も「心理操作」の効果性を理解しているのは、中国の方だと言えるだろう。今後はますます新型コロナウイルスを巡る情報戦が激しくなっていくのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)