中国の無人探査機「嫦娥4号(じょうが4号)」は2019年、世界で初めて月の裏側に着陸したが、日本の探査機にも「世界初」の記録がある。中国メディアの新浪網は21日、世界で初めて小惑星のサンプル採取に成功した小惑星探査機・はやぶさを紹介する記事を掲載した。中国人からすれば、日本は宇宙開発強国というイメージがないようで、それだけに小惑星のサンプル採取に世界で初めて成功したのが日本の探査機だったことが驚きであるようだ。
 
 「はやぶさ」は、2003年5月に宇宙科学研究所(ISAS)が打ち上げた小惑星探査機だ。そのミッションは、地球から3億キロ離れた小惑星「イトカワ」へ赴き、表面から砂のサンプルを採取して地球へ帰ってくるというもので、月以外の天体からのサンプルリターンは世界初の試みとなった。

 記事は、宇宙には無数の天体があり、地球の資源に限りがあることを考えると、天体のサンプル分析は重要だが、難度は非常に高いと紹介。実際、それまでは月の探査に限られていた。はやぶさも、イトカワへの着陸に成功したのち、燃料漏れやエンジン停止、音信不通などさまざまなトラブルが起きたことを紹介した。

 記事は、これは「イトカワ」が体積は大きくないが密度が低く、岩塊が多い「宇宙で最も危険をはらんだ小惑星」と見られていたことを考えると相当難しいミッションだったと紹介。しかし、見事にサンプルの採取に成功し、カンラン石や輝石、斜長石などを採取し、「科学者たちから非常に高い評価を受けた」と称賛した。

 日本では、2017年に内閣府が「宇宙産業ビジョン2030」を発表し、2030年代の早期に、宇宙産業全体の市場規模を約2倍に当たる約2.4兆円にすることを目標に掲げている。また、最近ではベンチャー企業も宇宙開発に意欲的だ。新型コロナウイルスによる世界的な経済低迷は免れそうにないが、こんな時だからこそ明るい話題に期待したいものだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)