かつて自転車大国だった中国。今では自動車がかなり普及したが、人びとの日常の足として愛用されているのは「電動バイク」だ。手軽に乗れて免許も不要の電動バイクは、特に中小都市では若者からお年寄りまであらゆる年齢層の中国人に愛用されている。中国メディアの百家号は3日、中国の電動バイク界でトップメーカーであるヤディアに関する記事を掲載した。これほど中国で力をつけられたのは、かなりの程度「日本の技術のおかげ」なのだという。

 記事は、保有台数が3億台以上という中国の巨大な電動バイク市場において、ヤディアはトップの成績を誇っていると紹介。中国国内だけでなく、2019年は世界で600万台あまりを販売したとしている。もっとも、電動バイクが中国ほど普及している国はほかになく、中国トップの企業が世界の電動バイク市場でもトップであるのは当然といえるが、それでもかなりの実力を持っていると言って良いだろう。

 では、なぜヤディアは世界一になったのだろうか。記事は、この企業には先見の明があったと指摘している。二輪車といえば「ガソリンエンジン」のバイクが主流だった時に、電動バイク市場の潜在力を見抜いたと分析。この企業にとって大きな転換点となったのが「日本からオートメーション生産ラインを導入」したことで、日本の技術の貢献度が大きいとしている。

 さらに、電動バイクで「最も重要な部品」である「電池」も日本に頼ったのが成功のもとだったと記事は分析。2019年に「リチウムイオン電池の生みの親」としてノーベル化学賞を受賞したのは、旭化成名誉フェローの吉野彰氏ら3人であり、リチウム電池を世界で最も早く製造したのも日本企業だ。記事は、「リチウム電池の分野で世界に先駆けていた日本の技術を導入した」ことで、安定した品質の電動バイクを提供できるようになったのだと指摘した。

 日本企業は世界中の企業に部品を提供しており、その品質の高さは他の追随を許さない。中国の誇る企業の多くが日本の技術頼みで成長してきたというのは、日本企業と中国企業の関係が変わってきている証拠と言えるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)